夢の残骸
近所の方が亡くなって、葬儀に参列してきた。70歳で勤め仕事を終えた途端に癌の闘病生活。働いて働いて逝ってしまった。
僕が受験勉強の真似ごとをしていた高校時代、今回亡くなったMさんは酪農家や畜産農家に飼料をタンカー車で運ぶ仕事をしていた。朝3時20分に毎日出て行く。自分の家の農家仕事もあるだろうに、いつ寝ているんだろうって言う彼の生活だった。
僕はある日から、Mさんがタンカー車で出て行く時間をタイムオッチ替わりにした。つまり毎日朝3時20分まで勉強して寝ることにした。
と言っても深夜放送を聞いてボーッとしている時が多かったので、しょうもない受験生だったけれど。
そのMさんが亡くなって、なんか僕の青春の残骸がまた一つ消えてしまった感がして、とても哀しい。
葬儀で久しぶりに高校の同級生に会った。Mさんの同級生に僕のことを紹介してくれたのだけれど、「こいつシンガーソングライターを目指して東京に行って、なんだか知らないけれど塾の先生をずっとやってんだ。こいつにギター持たせて歌わせたらやべよ」
うん確かに色んな意味でやべえなぁ俺は。
ところで我が家が本家なものだから、ずっと僕が出ずっぱりでいなきゃならなかったのだけれど、私立高校はテスト期間に入って授業がなかったので休めたけれど、一関一高や一関二高は期末テスト直前。夜の塾は休めなかったので、お通夜は息子にお願いした。
息子の本家長男坊としての初仕事。これも経験だよねMさん。
中学3年生のお孫さんのお別れの挨拶は立派だった。じいちゃんに対する愛が溢れていて、僕は号泣してしまった。
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