紙の辞書が使われなくなった功罪
文科省が学校にタブレットを導入して以来、紙の辞書が売れない。中学生や高校生が辞書を引く姿を見なくなった。
確かに英単語を調べると単語の発音までしてくれる。がしかし、英語の能力格差がさらに拡大している。
英文をパシャと写すと、その英文の和訳がタブレットの画面に現れる。さぞかし中高生の英語力が飛躍したと思うかも知れないが、タブレットは英語の落伍者を製造するマシンとなっている。
幼児期から英語に触れてきた子どもは別として、中学生で本格的な英語を習う日本人にとって、英語を使いこなす上で大切なのは、英語と言う言語の特性を知ることだ。
誰がどうした。何がどうなる。そう言った英語を言語化する時の英語の構造を無視して単語だけ覚えても対応はできない。
彼がバレンタインデイの日に家に居るのは奇妙ですね。例えばこのくらいの日本文を話すにしても、いくつもの構文や決まりごとが絡んでくる。ちなみに英語にするとこうなる。
It is strange that he stay home on the Valentine day.
主語がheなのにどうしてstay にs が付いてないんだとか、家はhouse じゃダメなのかとか疑問が湧いてきますよね。
実は仮定法現在と言って、形容詞のstrange とかnatural には助動詞should が動詞の前につくのですが、それが省略されてhe stayと言う表現が現れるんですよね。あとhouse は名詞です。家に居るの家には副詞なのでhome と言う副詞を使ううんですよ。故に家に帰るはgo house ではなくgo home なんですね。
ちなみにこう言ったことは高校生用の紙の辞書にはしっかり書かれています。
一応僕が英語を話す時はこう言った約束ごとが瞬時に脳内に出てきます。40年以上英語を教えているので当然と言えば当然なのですが、これとても最初は高校時代に紙の辞書から学んだことです。
受験勉強時代に辞書が一冊ボロボロになりましたが、当時大学受験を目指す高校生はみんなそうでしたね。
英語の基礎が出来ている生徒は電子辞書やタブレットでもいいかも知れませんが、僕はやっぱり英語が苦手な方には紙の英語辞書を使って欲しいですね。日本語のフレッシュアップのためにも。
当塾のホームページはこちら☞➡大験セミナー
« ガラケーが磐座の審神者だった | トップページ | 鬼死骸村の鬼石と観音山の磐座ライン »
コメント