孤独に寄り添う
こどもの頃から一人で遊ぶことに慣れていたせいか、大人になっても一人でいることが苦にならない。皆で騒いだり、大勢で飲んだりすることが、どちらかと言うと苦手だ。
一人でジャズを聴いたり本を読んだりすることが好きな僕は、今で言えば引きこもり的青年だったかも知れない。逆にそんな性格だから、40年以上塾教師をやってこれたのかも知れない。
生活があるから、他者と接することを拒絶することをしないだけで、孤独が好きな人間は多いようだ。僕のように。
人の感情や思考が、ダイレクトに入ってくることを拒絶できない人間がいる。感受性が強いと言えばそうなのだが、他人の領域に土足で踏み込んで来る人間が多いのも確かだ。
人間はとても多様なのに、無理やりスタンダードな人物像を作り上げ、そのカテゴリーに追い込もうとする。誰のための分類だろう。
規格外の人間を、まるで果物や野菜のようにつまみ出す現代社会の病巣は、弱者を痛めつけるだけだ。
はっきりものを言えない人間はダメ。自分の思考を文字に出来ないものはダメ。稼げないものはダメ。そんなダメ人間を増産して、社会はまるで喜んでいるような感じがする。変な社会だ。
人間関係が希薄ならば、社会は不幸なのだろうか。不登校や引きこもりを根絶することに躍起になっている人間が多いが、彼らや彼女らの声を聞き入れない人たちがトップでいるうちは、この社会は変わらない。
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