忍耐はしなくていい
岩手県人は忍耐力があり、頑張る県民性だという評価があるが、それは全くの誤解であり、中央の人間の抱く幻想に過ぎない。
稲作栽培に於いては、長年の冷害との戦いがあり、貧困との戦いがあった歴史を持つが、そのことが岩手県人の忍耐力を培う土壌になったとは言いがたい。
また酪農の風景を見て草原で牛を飼うなんていいなと思う都会人も多いかと思うけれど、牛乳が水より安い現状では、酪農家の生活は成りたたない。
人口比に於ける自殺率の高さが、毎年ワース卜3に入る高さを見ても分かるように、一番打たれ弱い県民性かも知れない。
子どもの指導もそうであるが、あいつは忍耐強い子どもだと傍観していると、一番危険な状況に落ちいたりする。我慢強い忍耐強いと思われる生徒は、実はそのような環境にいるからそうせざるを得ないだけで、本質は違う。
よくハングリー精神が大切だと言われる。しかし経済的ゆとりのある家庭に育つ若者と、貧困家庭に育つ若者を見たら、あきらかに前者の者の感性や感情は豊かである。ハングリー精神は大切かも知れないが、本当にハングリーでは、生きるエネルギーは生まれてこない。それが現実だ。
生きるエネルギーは愛によって培われる、忍耐力でも貧困などではない。かつて津波で被災された方々や、放射能汚染で避難された方々も、気丈にふるまっているように見えたが、不自由さや、孤独感や、将来に対する不安は、計り知れないものがあったはずだ。
頑張っている人を見て、すごいな~ではなく、無理をしないように、あまり忍耐しないように、声を掛けてあげることが愛情であることを忘れてはいけない。
東日本大震災に時における岩手県人の忍耐強さと、道徳性が持ち上げられたけれど、あれはあまりの衝撃で途方に暮れて悲しみのあまり自己主張ができなかったのだ。その結果災害関連死が増えてしまった。
困っている人は、もっと我がままでいんじゃないだろうか。もっと権利を主張していんじゃないだろうか。耐え忍ぶことは美徳なんかじゃない。
あまりにも美しい風景とは裏腹に、困窮している方が多くいることを忘れてはいけないんだよね。
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