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2024年1月20日 (土)

彼は言った安楽死を認めればいい

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僕の後輩が、自殺した友人の話が出た時に、日本も安楽死を認めればいんんだよと、言い放った。

余命を宣告されて、治療費も無く一家心中した知人の話題が出た時だった。

自殺は良くないって言うから、海に身投げしたり、奥深い谷で死んだりして、遺体が見つからなかったりして大変なんだよ。安楽死を認めればいんだよ。

僕は沈黙した。いやかなり動揺した。

彼が言っていることは、簡潔ではあるが、どう反論したらいいのか、すべきなのか僕は戸惑った。

もちろん借金苦で安楽死とか世の中が嫌になったから安楽死は絶対NGである。自殺ももちろんダメだ。

しかしである。余命宣告されて家族もおらずお金もない状態で、最後まで生きろと言うのは確かに過酷な運命だ。

日本では安楽死は認められていない。それどころか、心臓への電気ショックなどで亡くなった人を蘇生させようとすらする。

脳死状態になった場合のみ、死とみなされるが、生きている限りはその生命を断ち切る行為は犯罪行為として罰せられる。

塾生が医学部を推薦受験した時に、面接であなたは魂の存在や輪廻転生をどう思いますかと聞かれた。思想チェックの質問はNGなはずだが、随分と大胆な質問がされたなと言うのが僕の印象だった。

後輩から安楽死の話が出た時に、僕はふとその面接のことを思い出していた。人間の死ぬ生きるの判断と魂の選択は同じなのだろうかそれとも違うのだろうか。そんなことを考えながら、残された自分の人生に思いを馳せていた。

 

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