生まれてきた環境が全てならば努力の意味なんかないだろう
33年間の塾屋稼業で多くの個性ある生徒たちと出会ってきた。
頭のいい生徒にはある共通点がある。自分が決めた勉強法を変えない。自分がこの問題集だと決めたら、宿題など見向きもせずとことんやる。
学校や塾は気晴らしで、きっと先生などあてにしていない。自分の能力をいい意味で信じている。
そして出来ない生徒にも共通点がある。常に自分の失敗を誰かのせいにする。先生が悪い。親が悪い。そして世の中が悪いと。
自分が生まれてきた環境を全ての責任にすれば、努力をしない言い訳ができる。実に便利なツールだ。
スマホを夜更まで見ていて、昼間の学校の授業は睡眠学習。成績上位者と下位に多い現象。学習アプリでどんどん勉強を進めている生徒と、エロ画面やゲームに夢中になって毎晩夜更かししている生徒。見た目は同じだけれど、エネルギーの注ぎ場所が違う。
どっちの人間性が素晴らしいと言う話をしているのではない。現実を語らせてもらっている。
勉強しないと何が大変なのか。以外とこの正解を言える大人は少ない。僕も職業柄自問自答してみる。
勉強しないといい学校に入れない?勉強しないといい会社に入れない?それって今を生きる生徒たちには全く通じない。
刹那的なんだよね。今の子どもたちって。結構今が楽しければいいじゃん的な。結婚願望がないから、自分が食べていければいいって言うし、少子化で高校や大学は背伸びをしなければ、願書を出せば合格てな状況なので、成績中間層は学校のルーティンをこなすだけで、受験勉強などしない。
塾に通って来る生徒は、僕の田舎町ではとても稀人になりつつある。東日本大震災前は市内の3割ほどの生徒がなんらかの教室に通っていたけれど、震災後の人口移動と、そして今回の新型コロナによる経済的打撃で、塾に通う生徒は中学生で2割。高校生は1割にも満たないだろうと思う。
つまり100人中10人もいないと言うことだ。その中で塾経営者たちは高校での講師や、喫茶店の副業や、教育とは全く関係ないバイトをこなしてなんとか凌いでいる。僕とて例外ではない。
塾業界の環境のせいにはしたくない。少子化は前からわかっていたこと。勉強しないといけないって分かっていても勉強しない生徒と同じか・・・

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