古民家cafe
築130年になる古民家を再生して、カフェにしたおうちを訪問して、妻とランチを食べてきた。
宮城や岩手には震災後こういった古民家cafeが増えている。ものすごく太い梁、囲炉裏の煙で煤けた天井。幾度かの天災を乗り越えて、断固として立ちはだかるこの存在感は不思議な安心感を与えてくれる。
我が家もそれなりに古いがそれでも築50年ほど。全然新米だ。しかし広いだけの畳の空間はなぜか落ち着く。一時は今風のレンガ壁を施したコンパクトな住宅に憧れもしたが、年をとってくると、無駄な空間に変な郷愁を感じるこの頃である。
薪ストーブもそうだが、囲炉裏のような裸火を見ることが出来る空間は大昔の野生的な本能をくすぐられると言うのか、半端な妥協が生活から消える厳しさと、闇との一体感を味わえる。
小さい頃、囲炉裏があってパチパチを音を立てて燃える火を眺めていた。当時ストーブなど我が家にはなかったので、囲炉裏と土間にあった竈の火が冬の唯一の暖房でもあった。
冷蔵庫もなくもちろんテレビもない時代。裸火を見ながら僕は何を思い、何を夢想していたんだろう。
懐かしい光景を前にして、僕は年をとった自分がようやく爺いらしく振る舞える空間を見い出し、悦にいっていた。
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