反逆者たち
子どもの頃、白黒のテレビの中で大学生のあんちゃんたちがヘルメットをかぶって暴れていた。
しばらくすると長髪のお兄さんたちが擦り減ったジーンズをはいてギターをかき鳴らしていた。
これらを総称して、僕は反逆者たちと呼んでいた。なんとなくかっこよく見えた。前者は情熱的だったし、後者はどことなくメランコリーでやぼったくてよかった。
しばらくして僕は全共闘世代や団塊の世代いう言葉を知った。僕らよりひとまわり上の世代。後に大人になった時に、この世代の人たちからお酒の席で説教を頂くなんて夢にも思わなかった(笑)。
軟弱・風見鶏・傍観者・無節操などなどとてもありがたいお言葉を頂いた。
僕らの世代は反逆者たちは少なかった。故に反逆すると目立った。僕みたいに。
僕は先生と呼ばれる仕事をしてきたが、中学時代以降、先生と呼ばれる人たちが嫌いだった。何を言っているのかわからなかった。僕は300人くらいいた学年で、平均よりはテストが良かったけれど、さっぱり授業が分からなかった。
出来の悪い友人たちに聞いたら、やっぱりわからないと言う。しょうがないので先生に、先生の授業はわからないですと代表して言ったら、それ以降通信簿の評価はさんざんだった。
故に生徒会の役員もやり、部活の部長もやり、弁論大会もやれと言われればやり、おまけに音楽イベントの指揮者も率先してやったにもかかわらず、入試はダメダメだった。よっぽど僕の内申書が素晴らしかったのだと思う(笑)。
反逆者は報われないという事実を15歳の僕は知ったね。それから半世紀近く、僕は反逆者は返上し大人しく生きてきた。見た目以外は。
これ20代に入った頃。どう見てもやばいやつでしょう。こんな格好と髪型で家庭教師のバイトに出かけていたからね。売れないロックシンガーだよね(爆笑)。
中学3年の時点で、英語が2の生徒を4年後に日本大学の英文科にぶち込んだからね。それからだよね、自分を勘違いし出したのは。その勘違いはエスカレートして、この写真から15年後、僕の塾に中3の時にやってきた生徒が後に現役で東大理Ⅲに入るという事件が起きた。
別に僕の教え方が良かったわけでもなんでもない。元々優秀な生徒が冷やかしで僕の塾に来た感じだったね。
僕は学校の先生も苦手だけれど、それ以上にIQが高くて、暗記力が素晴らしい優秀な生徒も苦手。自分が努力タイプのアホだから、スマートに勉強が出来る天才タイプの生徒を理解できないんだよね。
僕が憧れた反逆者たちは随分と年を召してしまった。彼らから酒の席で叱責を受けることもなくなった。なんか寂しい。
当塾のホームページはこちら☞➡大験セミナー
« 海に入ったのは何十年振りだろう | トップページ | 365日トマトと珈琲 »
コメント