人は歴史を書くつもりでついつい物語を書いてしまう
東北の古代史を追いかけて四半世紀になる。きっかけは坂上田村麻呂だった。
坂上田村麻呂は征夷大将軍として、アテルイ率いる蝦夷を打ち倒し、東北の地を平定した。小さい頃から坂上田村麻呂は地元のヒーローで、地元銘菓の名前にも使われてきた。
まるで我々が蝦夷を打ち倒した京都朝廷側の人間であるかのような、そんな歴史観が漂うフィーバーぶりだ。でもなんか違うんだよね〜という違和感がそこはかとなく湧いて来る。
蝦夷は我々の祖先じゃないの?そんな疑問から蝦夷の足取りを追いかけている間にたどり着いたのが、古代東北のアラハバキ神だった。
アラハバキあるところに必ず出て来るのが鬼伝説。その鬼を退治した英雄が坂上田村麻呂という図式だ。そうその鬼こそが、我々の祖先である蝦夷なのだ。
歴史に残される事象は勝利者の物語だ。敗者の歴史は末梢される。僕の住む奥州みちのくには多くの鬼伝説が残されている。極悪非道な野蛮な鬼蝦夷。もしアテルイやモレに繋がる系譜が古代東北に王国を作り、日本の中心となる国家になっていたら、まさに京都からやってきた朝廷軍は鬼として歴史上蔑まされていただろう。天皇家は鬼の頭となっていただろうか。
京都側の歴史は物語でいっぱいだけれど、蝦夷の歴史は殆ど残っていない。故にアラハバキ神の真相も憶測の範疇でしかない。しかし、アラハバキ神の磐座に、まるでそれを封印するかのように毘沙門天を建立した坂上田村麻呂を見るにつけ、安倍氏と戦った源義家が、六芒星のアラハバキの周囲を取り囲むように八幡神を建立したのを見るにつけ、蝦夷が信仰してきた磐座は相当なパワーを持っていたに違いない。
このブログで僕が書いたアラハバキの記事が導火線となり、それが六芒星の話になって拡散し、蝦夷に対する歴史観が見直されつつあることは非常に嬉しい限りである。地元の神社や磐座に対して興味を持たれた方々が増えているのもとても嬉しい。
PS
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