誰にも知れず毎年咲く花がある
おそらく40年以上も庭の片隅で生きてきた樹木。名前を4年前に知った。SNSに紅葉した葉っぱを載っけたら、ある方から錦木だよと教えてもらった。紅葉の美しいさでは代表的な樹木らしい。
今朝よ〜く見たら小さな花が咲いていた。この木の花に気づいたのは初めて。偶然なんだろうけれど、何かザワザワする。
日常生活にはこんなことが山ほどあって、気づかないまま年をとって、そして死んでいくんだろうなと思ったら、今日という日がとても愛おしく感じた。
生きて行くために知らなくてもいいことが、実は世の中にはいっぱいある。でも、知ってしまうと知ってしまったその先に、また知的欲求が渦を巻く。
学ぶってことを考えてみると、学んでしまったが故の絶望感というのはある。知らぬが仏とはよく言ったものだ。知ってしまったのに行動に起こせないジレンマ。知ってしまったのにダメな自分。知らなければただの無知で済んだことが、ある種の責任を伴って自己を追求してくる。
この小さな花のように、誰にも知れず毎年咲く花がある。でも我々は、誰にも知れず咲くわけにはいかない。それが人間の性(さが)のようだ。
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