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2021年3月13日 (土)

教育現場の問題

親が低学力で精神性が貧しいと、子どももそうなる確率は非常に高くて、これが何世代にもわたって続くと、経済格差どころか人間格差にまでつながってしまう。この問題とどう向き合い、どう解決していくかを、志高い教師は模索している。


収入がなければ無いなりにもらえるはずの援助や教育資金を申請するすべも分からず、確定申告すれば戻ってくるはずの所得税の還付方法も知らない。心ある教師はそういった親御さんを市役所まで連れて行き、書類をもらってあげて、その申請書類の下書きまでしてあげている先生がいる。そういった先生方を僕は存じ上げている。


もう一つは見えない障害だ。黒板の板書ができない生徒のほとんどがなにがしかの学習障害を抱えている。履歴書の下書きをさせれば、小学校1,2年生が書くような文字と内容。これでは就職がままならない。全国で300万人いるいわゆるニートの予備軍になってしまう。ある会社の人事をやっている何人かの友人がいるのだけれど、障がい者手帳があれば採用ができるのにという声を聞く。会社では障がい者を採用しなければならない割合を国から義務付けられている。しかし親御さんに障がい者手帳の取得を提案すると、ほとんどの親御さんは「うちの子は障がい者じゃありません」と言って、かたくなに拒絶する。その結果就職が決まらないまま卒業という状況が生まれる。


自分のこどもは誰でもかわいい。尊いかけがえのない存在だ。しかし自分の子どもの能力を客観的に見る視線も必要だろうと思う。高校生でローマ字が書けない、分数の足し算が出来ないという生徒は多い。しかし単に勉強嫌いで出来ないのはわかるものだ。中学や高校は塾のような個別指導は出来ない。家庭環境の劣悪な状態の中で、飛翔を願う子どもたちは多い。


今、教育は大きな分岐点にある。英才教育や早期教育の陰に隠れてただ教室に座っているだけの生徒に、自立ある教育を施すカリキュラムが急務だ。労働をする権利があるから、労働をしない権利もあるだろうとのたもう若者がいる。でも、私たち人生の目的は、終わりなき成長だと思っている。人間が人間と交わることなくして、成長はないのではないだろうか。

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