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2015年6月23日 (火)

天国と地獄の視点

芥川龍之介の『蜘蛛の糸』を読んだのは、小学校に入ってすぐの頃だったろうか。地獄と言う観念を始めて植えつけられて作品だった。

悪いことをすれば閻魔さまのさばきにあって地獄に落ちるぞ。とてもシンプルな道徳教育が、僕の周りでなされていた。子どもの頃の世界は、とても流動的で空想的なものだが、地獄や天国の概念は非常に単純で、そういうものなのだろうという想像が、そのままその後の人生観の礎になって行く。

凶悪な犯罪に走る人間の道徳観や心理を分析することは僕の専門ではないけれど、子どもの頃のなにがしかの感情の欠落が、犯罪の芽を育ててしまうのだろうと思う。

人を殺してはいけない理由などと言うものは、あえて言わなくてもわかるはずだというのは、砂糖が甘い理由を考えないのと同じくらい当然なことだと思うかも知れないが、実際はそうではないようだ。

死後の世界を前提とした脅かしはもはや通用しないのが現代だ。科学万能の時代の中で培われてきた感性は、魂の問題をSFの世界に押しやって、金銭欲と性欲のエネルギーにコントロールされ、制御できない感情が多種多様な病理現象を生み出している。

スマホやタブレットでゲームをしている子どもたちを見ていると、その刹那的な一瞬一瞬の光の消滅が、まるで子どもたちの魂の悲鳴のような錯覚に僕は陥ってしまう。

現代人はなにかに急き立てられるように、命を消耗して行く。僕もそうかも知れない。本当はもっとゆっくりとした静かな時間が必要なのだと思う。

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