お金の使い道が、間違いなくずれている
2019年のラグビーワールドカップの会場として岩手県釜石市での開催が決定した。釜石市はかつて製鉄で栄えた街、新日鉄釜石はラグビーの聖地だった。
歓喜に沸く市民の姿が新聞・テレビ等で紹介されたようだが、残念ながら三陸の復興はまだまだだ。昨年11月に気仙沼から宮古まで車で海岸線を北上したが、繁華街とは名ばかりのプレハブ店舗が点在し、予定されている高台移転は、まだ春遠しという感じである。
新しく釜石市に建設されるラグビー場の建設費は、およそ30億円。今日塾生も話していたが、30億あれば、どれだけの仮設住居者の生活が改善されるだろうか。
2020年の東京オリンピックもそうだけれど、どう考えても僕は納得がいかないのだ。スポーツが国民に元気を与えるということは否定はしない。しかしお金の使い道が、間違いなくずれている。
スポーツで活躍するアスリートの姿に、自分の果たせなかった夢の残像を重ね合わせることは自由だ。勝利するひいきの選手の姿に触発され、日常の仕事なり勉学なりにプラスのテンションを引き出されることは、悪いことではない。
戦後、力道山の姿に生きる勇気をもらった日本人は多かったはずだ。巨人の連勝に日本そのものの繁栄を重ね合わせた野球ファンも多かっただろう。
戦後は日本国民が生きる日常をなんとかしようとした。平等に貧しかった。今はどうだろうか、富めるものとそうじゃないものの格差がひろがり、人道的な危機に陥っている。スポーツで復興とか元気をという小手先の浪費でなんとかしのげる状態ではない。お金の使い道をしっかり考えて欲しい。
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