部活・部活・部活・部活・・・
NHKで「不登校12万人のかげで」というのをやるというので、見てみることにしました。
どうせ部活動が不登校の大きな原因になっているのだろうと思ってみてみたら、案の定でした。今の部活は、本当に教育界の癌ですね。
不登校になったきっかけ
友人関係 53%
生活リズムの乱れ 34%
勉強がわからない 31%
先生との関係 26%
部活の人間関係 23%
これだけ見ると、部活の人間関係は23%と5番目ですが、事はそう単純ではありません。アンケートの他の回答の中に部活関連のものが含まれているからです。
テレビでは、生活リズムの乱れで入院してる子供たちへのアンケートが出ていました。リズムが乱れたきっかけの1位が部活でした。約4割の子供が部活がきっかけと回答しています。
不登校原因1位の友人関係ですが、部活の人間関係が含まれている割合も少なくないでしょう。
部活の人間関係と学校の友人関係がほぼダブっている場合で、「部活の人間関係」ではなく「友人関係」の方にのみ回答した生徒たちが一定割合いるはずです。
塾関連のブログを見ていたら札幌で個別指導塾を開業している40代の先生のブログ記事が目に止まった。上の記事である。
実は僕のブログにコメントを寄せて頂くMr.Peki-chanさんも、部活の悪しき慣習に苦言を呈している某学校のPTA会長さんなのだが、過熱する学校の部活に対して、昨今多くの苦言が僕のところにも寄せられることが多くなった。
地元の中学校の部活のコーチをしている僕だが、確かに部活に対する親の意識は年々良い意味でも悪い意味でもエスカレートして来ている。
部活の送迎のために、新しく6人乗りのワゴン車を購入する親御さんがいたり、強い部活がある中学校に子どもを入れるため引っ越したり、仕事を替えるお父さんまでいる。
確かに県内にとどまらず、近県の私立高校から東北大会や全国大会に出た中学生には様々なアプローチがくる。特待生となればお金の話も絡んでくる。部活内のパワー・バランスも微妙に人間関係に影響が及んでくる。
健康増進や趣味的な軽い気持で部活に入ったはずが、県トップを目指すコーチや顧問の先生の猛烈なシゴキにあい、不登校状態になってしまう生徒も多い。
僕は長年中学校の部活を見てきたけれど、試合は負けてもいいと思っている。自分の練習してきた思いを、1球でいいから試合で表現できれば、それでいいと思っている。
このブログで何度も述べてきたが、勉強ができないのも個性、スポーツができないのも個性なのだ。できないがゆえに楽しめる世界というものがある。勉強したからといって誰もが東大に入れるわけではないし、身体を鍛えたからといってオリンピックに出れるわけではない。そんなことは誰でも知っている。
それなのに、それなのにだ。
100メートル18秒で走る中学生に、12秒を目指せとは誰も言わない。やれば出来ると言うのは大嘘だ。努力というのは、自分が好きなことをやってはじめて花開するものだ。嫌なことを強制しては、今の子どもたちはすぐに心が病んでしまう。
それは個人の責任ではなく、家庭の環境や親の思いや、社会が培ってきた風だ。
部活に入らないという選択も必要だ。その代わり何らかの社会奉仕に参加するとか、図書館での読書会のようなものを部活として認めるとか、いくらでも工夫はあるだろうと思う。
学校単位の部活の構成が人数的に無理ならば、合同チームの公式戦の参加を容認するとか、いくらでもやり方はあると思う。部活は勝つためにあるのではない。楽しく身体を動かしたり、学年を超えた人間関係を学ぶ場所だ。それが全く真逆になってしまっている部活がある。反省すべきだと思う。
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かねごんさん よくぞ言ってくれました。
私ももちろん部活やスポ少をガッツリやった口ですが、さすがに疲れて高校は文化部でした。そこでやっと息を吹き返しました。思春期の大事な時期に考える時間や家族と団らんする時間もなく、会話した記憶すらありません。人間関係に疲れ果て、皆有り余るストレスを部活だけにぶつけられるはずもなく・・・あれは本当にほどほどでいいと今は感じます。もちろん何かに打ち込むことで得られるメリットはありますが、何かを犠牲にしないと成り立たないものって、何でしょう?今の環境は週に3回、5時までの部活、試合ナシですが、家族との会話は多いし、旅行も行ける、兄妹が共通の話題で盛り上がる、TVの垂れ流しもないので、何より親は子どもの様子がわかります。要はバランスが大切ですが、与えられた環境で選択することしかできない子どもたちに親も一緒に乗っかってるのが現状ですね。FBに子どもの部活のことや賞をとったことしか載せない友人、岩手の人だけですよ・・・自分がないのかな。
(かねごん)
チェリ-様コメントを頂きありがとうございます。
本当にそうです。バランスが大切です。
試合で結果を出したこどもの親が発言力を持ち、部活を私物化する姿を見かけますが、部活を日常のストレスの発散場所にしてはいけません。そのためにどれだけの生徒が戸惑い傷ついていることか。
投稿: チェリー | 2015年1月20日 (火) 23時05分