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2015年1月27日 (火)

違和感を覚えるのは僕だけだろうか

イスラム過激派組織「イスラム国」とされるグループによる日本人人質事件で、拘束されているジャーナリストの後藤健二さん(47)の早期解放に向け、政府がヨルダンで収監されている女死刑囚の釈放というイスラム国側の要求をヨルダン政府に伝え、事態打開への協力を要請したことが26日、わかった。これを受け、ヨルダン政府は、後藤さんを含めた複数の人質交換についてイスラム国側と交渉する検討に入った模様だ。

 イスラム国側が後藤さんとの引き換えに釈放を求めているのは、2005年のアンマンでの同時爆破テロ事件の実行犯の一人、サジダ・リシャウィ死刑囚。(読売新聞)

様々な情報が飛びかっている。殺害されたとされる湯川さんに関しては、拉致されたことは数ヶ月以上前から日本政府も情報を得ていたのではないかということだが、湯川さんのブログを読んだ政府関係者が、戦争マニアのオタクということで、彼の命を軽視したのではという推測的Twitterのコメントが駆け巡っている。

僕自身も湯川さんのブログに目を通した。その内容に関してはコメントを避けるが、文章の内容と彼の命の尊さは関係ない。

後藤健二さんがジャーナリストだから救わなければならないとか、湯川さんが戦争マニア的人間だから救わなくていいという問題では決してなかったはずだ。

僕はこういった人質事件が起こるたびに思うことだが、これが一般人でなく、仮に日本の大使館員だったり政府要人の拉致人質となれば、政府の対応はどうだったろうかと考える。

豚肉や牛肉は構わないけれど、鯨やイルカを食するのはけしからんという発想も、命の差別の根源が垣間見られる現象だと僕は感じている。

人間の価値を何らかの尺度で測ることは世の中の常識だが、命に関しては尺度などない。

宗教や民族や国籍の有無で、人間の命を天秤にかけてはいけない。飛行機の墜落事故が起こるたびに、『日本人の乗客はいないもようです』というコメントがテレビから流れる。違和感を覚えるのは僕だけだろうか。

後藤健二さんの一日も早い解放を希求する。

後藤さんだけではない。中国では大麻を所持し他人に譲渡したことで、国籍に関係なく死刑を宣告される。毎年日本人が拘束されている。治外法権の越権の有無など関係なく、護るべき命があるはずだ。

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