竈(かまど)神
僕が子どもの頃には、友達の家のほとんどが茅葺屋根の家で、囲炉裏の近くにはかまどの神さまが飾られていた。怖い形相の煤けた真っ黒い神さまは、子どもにとってはある種畏敬の存在だった。
実は僕の家ももちろん茅葺屋根の家で、寒風吹きすさぶ質素が取り柄だけの家だったが、残念ながらかまどの神様が祀られていなかった。子どもながらにかまどの神さまがある家は、裕福な家に思えて、なんかかまどの神さまが祀ってある友達が羨ましかった。
そんな僕が塾を開いた頃、宮城の塩竃神社に行った時に竈神さまが売っているのを見つけた。今は売っているかどうか分からないけれど、確か1万円ほどの大枚を払って購入した僕だった。それ以来四半世紀、塩竃神社のかまどの神さまは我が家の台所に鎮座している。
竈神は元々は奥津彦大神・火産霊大神・奥津姫大神の三神を表す神さまらしい。つまりは火と食事の神さまだ。
この竈神を祀る家を殆ど見かけなくなったけれど、実はFMのパーソナリティをやっている菓子職人でありミュージシャンの吉野崇さんのお店には立派な竈神が祀られている。
下の写真は先日公開した吉野屋さんで行われた第11回イーハトーブ音楽祭の様子だけれども、ライトの右したにあるお面が竃神である。
木彫の立派なものである。こんな立派な竃神をいつか教室にも飾りたいと思うかねごんだが、小学生があまりの迫力に怖がって来なくても困るかなとも思うわけで、竃神様の行く末も難しい・・・・。
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