結構赤本が面白い
僕は実は経済のことはさっぱりで、多くの知人が株式投資や◯◯ファンドなどの資金運営をやっているようなのだが、そういったお金の仕組みはまったく音痴で、僕の日常にはまったく関与しない世界だ。
故にお金と言えば、毎日塾生の親御さんから月謝を頂くことが、言ってみれば僕の経済であり、収入源だ。
本を読んでいるかジャズを聞いていれば、心豊かな日常が過ぎて行く僕なのだが、一応塾教師をなりわいとしているので、各大学の赤本(過去問集)を眺めるのだけれど、これがかなり面白い。
古本屋に行くと2,3年前の赤本が100円プラス消費税で買えるので、国立・私大に限らず買ってきては目を通す。何が面白いかというと現代文と英語の長文だ。
各大学はきっと偏差値に関係なくプライドがあるのだろう。点数が取れる問題はしっかりと用意しているのだが、長文に関してはこれでもかという難題を提示してくる。
国語の現代文に関しては、難しい経済用語や心理学系の単語が散りばめられる論説口調の問題が出題されることが多いのだけれど、新聞を読んでいればそこそこに理解出来る問題のようだ。
ところで、近年マークシートになってからというもの、4択問題が主流になっているわけだけれども、あの答えじゃない3つの選択肢を考える出題者の心理を考察するのが、赤本を読むときの僕の一番の楽しみである。
僕は先ほども述べたが経済問題に関しては全く知識が乏しいのでチャレンジはしないのだが、長文を読まないで、4択問題をどれだけ正答できるのかということをいつも遊び心でやっている。きっと僕とおなじようなことをやっている受験生もいるのかも知れないが、本番ではおすすめは出来ない(‥‥笑い)。
設問に対して、日本語の表記が曖昧だったり、英文の表現が断定的過ぎる文は、ほぼ解答にならないようだ。もちろん歴史認識や言葉の解釈がおかしいものも解答として選ぶ必要はない。そうなってくると長文を読まなくても回答率は40パーセントにはなる。
実は面白いことに気づくのだが、長文が難解なほど、選択肢は簡単になる傾向がある。下手に長文に耽溺してしまうと4択問題が難しくなってしまったりする。
これは僕の勝手な想像なのだけれど、難解な長文はカモフラージュで、設問さえしっかり掌握すれば、意外と答えのヒントはたやすく見つけられるのかも知れない。
おそらく大学の入試問題は、僕らの世代が出題しているはずだ。団塊の世代からはいじめられ(笑い)、青い鳥症候群の世代からは疎んじられた僕ら世代の怨念が、ストレス発散に入試問題の長文を難しくしているわけではないだろうけれど、よくぞまあ、こんなシーラカンス的な文章を引っ張ってきたなという長文に接すると、思わず苦笑いをしてしまうこの頃だ。
最近某私立大学の赤本を読んでいたら思わず笑ってしまった。英文はめちゃ難しいのだが、設問の解答は、長文を読まずとも中学生の文法知識でらくらく解ける問題が連続していた。大学も生徒獲得にかなり頭を悩めているようだ・・・。
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