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2014年4月19日 (土)

どうも寓話はすっきりしない

アリとキリギリスという寓話がある。働き者のアリさんを賞賛する物語だけれど、夏から秋にかけて歌を奏でて死んでいくキリギリスの生き方が好きだという方も多いのではないだろうか。

何が何でも将来のために働き続けるアリさんは確かに偉いけれど、そもそもワンシーズンで死んでいくキリギリスと、越冬して生きて行くアリを一緒にして比較することじたい無理があるわけで、どうもこの寓話はすっきりしない後味が残る。

思えば我々人間もそうだ。生まれる前から胎教をやり、小学校に入れば中学入試のために頑張り、中学校に入れば良い高校に入るために頑張り、高校に入れば良い大学に入るために頑張り、大学に入れば入ったで、良い企業に入るために頑張るわけで、常に将来のために頑張り続ける人生だ。

今を楽しむという欲望を制御され、不安を煽られ働き続ける我々は、支配階級から真面目な労働者であることを洗脳された存在じゃないかと、思わず勘ぐってしまうかねごんである。

寓話で思い出したが、3匹のこぶたの話もそうだ。藁や木材で作った家はエコでいいはずなのに、レンガで作った家を賞賛するこの物語は、何故か割り切れない冷たさを感じる。僕はレンガの家より木の家や藁の家が好きだ。

西洋建築の優秀さを東洋人に見せつけて、洗脳しようとする物語ではないだろうが、レンガの家を作った豚さんが藁の家を作った豚さんより優秀だと、読み手が感じたら、それはちょっといただけないな。

今夜は寓話に対するちょっとひねくれた僕の感情でした。

追伸

早起きは3文の得ということわざを英語で言うと、The early bird catches the worm.という

鳥は早く起きたから得をしたかもしれないが、虫は早く起きたがために鳥に食べられてしまうってことで、西洋の寓話やことわざってなんか弱者に優しくないね。

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コメント

以前、笑点で放映された楽太郎の創作です。

アリは冷たく暗い穴蔵で冬が通り過ぎるのを、身を小さくしてじっと耐えていますす。

一方、遊んでばかりで冬の準備を何もしてこなかったキリギリスは、

南の島でヴァカンスを過ごしています。

(かねごん)

楽太郎-現代版アリとキリギリス様コメントを頂きありがとうございます。不平等な社会の中で,平等であることを一生懸命連呼しているのが、順風満帆な方々ですね。
弱者は発言する元気さえ、なくしてしまったかのような日本社会です。

これが格差社会です。

最近の小学生の話です。

キリギリスは、もうすぐそこまで来ている冬には目もくれずにひたすら遊んでいます。

一方、勤勉で真面目なアリは身を粉にして働いたせいで過労死しました。

小学生、あなどれません。

(かねごん)
なるほど、あなどれませんね。

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