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2014年2月11日 (火)

僕らは実に珍しい生き物だ

最近と言うか昨年から、歴史小説をずっと読んできて思うことだけれども、歴史は偶然に作られるのではなく、なにか目に見えない力というのか、潮流によって創造されてきたような気がする。

それは人間が経験しなければならないもの、人間が気づかなければならないものを、時代が生きる人々に教え啓蒙しているかのようだ。

支配者の悪政に虐げられる民、戦乱の世に散っていた人々、時代時代に現れてきた宗教、思想。その中で人は生命の意味を知り、そしてより良い時代を構築しようと戦ってきた。

いつの時代も人は、平和をそして安泰を求めてきた。しかしそれは戦いでしか勝ち得ないものだという想念に支配されてきた。お金や食料を得るためには土地や国を支配しなければならないという想念に。

実は僕らが生きて行くために必要なものは全て地球上に準備されている。その恩恵を一部の国家や地域だけが所有しなければ、70億の民は飢えることはないのだ。

国家という境界線、土地いう境界線、領土や私有権という人間の発明によって、人類は自らの首を締めている。

たとえ境界線を設けても、海洋汚染や大気汚染はその境界線などは関係ない。油は我が国のもの、この原子力発電は僕の国のものと言っても、その恩恵に浴さない国家や地域の人たちまでが、文明の負の遺産を与えれられてしまっている。

オゾン層の破壊は限界値にきている。地球の温暖化はもうすぐ太平洋上の小さな島々を消滅させてしまうだろう。熱帯雨林の森はとんでもない速さで消えてしまっている。そして広がる放射能汚染は地球の大気を大地を我がもの顔に闊歩している。

権力思考に走るのも、戦争に向かうのも、他人のものを略奪するのも、全てお金が原因だ。

自殺をするのも、犯罪に走るのもお金が原因だ。地球を汚してしまったのもお金が原因だ、宗教でさえお金のための集客マシーンになってしまっている。

お金を持つものが人生の勝利者だ。そのために人は努力をする。お金のない惨めさ。お金を持たない哀しさ。お金お金お金・・・・・・。生命よりお金が大切な生き物。僕らは実に珍しい生き物だ。

本当は僕らに必要なものなど何もない。不安に苛まれるから、お金をものを所有しようとする。分かちあうこともなく、助けあうこともなく、自分の家族や自分のために他人の不幸や哀しみはお構いなく、人はものをお金を貯めこんでいく。

このあたり前のことに、ちょっと疑問を投げかけてみるといい。毎日毎日新聞に折り込まれる広告、テレビのコマーシャル、ものを消費することを文明だと勘違いした僕らの未来は、間違いなく崩壊に向かう文明だ。

地球上の支配者気取りはもうやめなければならない。お金や権力や地位に価値を見出す文明は、弱者を捨てる文明だ。そんな文明が継続するはずはない。

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