アラハバキ神と巨大津波
元旦は例年のごとく、家族で水沢の駒形神社に参拝した。駒形神社に曲がる十字路ではいつものごとく、777のプレートナンバーの車がすれ違った。
駒形神社に向かう交差点で、いつもすれ違う77のプレートナンバーの車、神様がいつも僕に示すパーフォーマンスだ。
駒形神社の神様のパワーが僕の塾と塾生を、そして家族を見守ってきてくれた。
一関で24年前僕が塾を始めた時に、電話帳に載っていた塾は7校だった。それが今や20近くを数える。そのほほとんどが大手フランチャイズの塾だ。
24年間で市内の生徒数は半分ほどに激減した。そして塾は3倍に増えた。おのずと淘汰される塾は後を絶たない。厳しい競争社会の原理だ。
24年間もちろん塾だけで食べてこれたわけではない。百姓をやりながら、時にいくつかのパートの仕事をやってきた。ここ数年は私立高校の非常勤講師をやってきた。
塾の教室には、様々なお客さんがやって来る。塾の仕事とは全く関係ない仕事が舞い込むことがある。
「かねごん先生のブログを読んで、人生相談に来ました」とか。
時には生命に関わる重大な相談事で突然やってくる方がいたりする。
かと思えば、ライブ依頼だったり、卓球大会への出場要請だったり。ブログのタイトルじゃないけれど、どきどきわくわくの日々である。
5年ほど前から東北の古代の神であるアラハバキの神様を、個人的に研究してきた。研究などというと大げさだけれども、古代から崇拝されてきた地元の磐座(いわくら)である巨岩信仰をリサーチしてきた。
岩に魅せられてきたと言っても過言ではない。そもそも磐座に猛烈な興味を持ち始めたのは、北上高地の早池峰山や五葉山に登るようになってからだ。
1000メートの山の中腹に、山には存在しない石質の巨岩がでんと置かれている風景に触れた時に、僕の中の不思議スイッチがオンになった。
早池峰や五葉山にある巨岩は、古代のテクノロジーでは運んで来ることの出来ない巨岩だ。UFOが運んできたのであれば、可能ではあるだろうが、その意図が読めない。
岩手県の山中には、突然として巨岩が現れる山肌が多くあり、古代から磐座として信仰されている土地が多い。衣川の月山、平泉の束稲山、一関の烏兎ヶ森、水沢の正法寺など、かなりの数にのぼる。
昨年の暮れ、『彗星衝突による縄文超々巨大津波』(文芸社)という岩淵國人さんの著作に出会った。
数年間抱いてきた疑問が氷解した。まず三陸の海岸はリアス式じゃないということ。著者の岩淵さんは、この三陸海岸の湾曲は、4千年前の彗星の衝突の跡だと断言している。ちなみに岩淵さんは岩手県のお医者さんだ。
600メートルの巨大津波が太平洋岸を襲い、世界中の海岸線にあった古代文明をことごとく滅ぼしたというのだ。北上高地を津波が乗り越え、岩手の内陸部に到達したと推測している。
僕の自宅がある山里は、縄文時代には海岸線が迫っていたと言われている。それが証拠に、日形(ひがた)や黄海、油島などの地名が近隣に残っているし、貝塚も近くから出土されている。わずか数千年で北上高地の内陸部まで海だった場所が、現在のようになるだろうか。僕は気候変動がこれほどまでに劇的であったとは、考えることが出来なかった。
もしこれが、津波で押し寄せられた海水が、湖のような形で残り、数十年で海水が干上がっていったとしたらどうだろうか。
北上高地にある早池峰や五葉山の巨岩も、巨大津波が運んできたものだとすれば、つじつまが合う。
古代縄文人にとって、彗星衝突と、巨大津波のカタストロフィの衝撃は想像を絶する恐怖だったろうと思う。
津波が運んできた巨石に、恐怖と畏敬の念が錯綜したのではなかっただろうか。壊滅的な自然の脅威のなかで生き残った縄文人にとって、恐怖が神への信仰を生み出した可能生は否定出来ないのではないだろうか。
駒形神社の神様が、毎回僕に示す77の奇跡は、僕に古代のパズルワードを解くヒントをなにか与えてくれているいるような気がする。
今年も僕の不思議探検の旅は続いて行く。
かねごん様
とても夢のある、ロマンティックな話ですね。早速、ネット上で検索し、その岩淵医師の著作を論評したサイトも訪問。この方面の研究を進めている人々も、結構居るんですね。新年早々の発見です!
門外漢には想像する他は無いのですが、激化する塾業界・受験業界での維持生存には、多大なエネルギーが必要とされるのでしょう。ロマンのある研究対象を見つけ、今年もご活躍下さい。
お元気で。
(かねごん)
Yozakura様本年もよろしくお願い致します。
東北の縄文文化やアイヌ文化にただならぬ興味があります。そして彼らが信仰していた神様も。
ライフワークとして、いつか文章にまとめたいと思っています。
投稿: Yozakura | 2014年1月12日 (日) 06時56分
はじめまして(只今、わけあって、メール&ブログ活動休止中ですが・・・^^!)
岩淵國人先生をたどり訪問しました。岩淵先生とはonly twoの契りを結んで頂いております^^。四千年前、岩手に衝突した巨大(彗星)隕石を喧伝しているのは只今、世界でたった二人という意味です^^!。岩淵先生は自然科学・専門家向け。私はこども心・少年向けで活動しています。日形→干潟、油島→打ち上げられた大量の魚達が油化した(夏油)。黄海→濁泥水溜まり。ご先祖さまは、その時の異変をそのような<地名>で遺していたのですね。私はデイだらボッチ様>に、その時の火山胎動、飛翔岩、作湖溜等を是非に聞きたいと思っています^^。3/11が未だ癒えぬなかですが東北の人にしか知りえないことでジオパークに向けてと思います。只今only3・・・、を募集中です。
(かねごん)
史実探偵: 平 素人様コメントをいただきありがとうございます。岩淵國人先生の本を、現在僕の友人知人に回し読みをしてもらっています。そして意見をいただいています。
縄文時代に岩手に起きたカタストロフィが、縄文の精神性を一気に次元上昇させた出来事だったのではないかと、僕は真剣に考えています。
山中に鎮座する巨大岩を神のように崇拝してきた古代人の意図をずっと模索してきました。
身体が動けるうちに、様々なスポットを探索したいと考えています。
投稿: 史実探偵: 平 素人 | 2015年4月13日 (月) 08時16分