退塾理由
夏が過ぎて退塾する受験生が毎年2,3人生じる。塾にとっては青天の霹靂とでも言うべき痛手である。
成績が上がらないとか、塾サイドの態度が原因で退塾ならば、これは大いに反省し考慮しなければならない由々しき状況な訳だけれど、対処が出来ないやんごとなき理由の退塾には、時に頭を抱えてしまう。
《やんごとなき退塾理由その1》
お陰様で成績もあがり、学年順位も合格圏に届きました。自分でやっていけるので退塾します。
《やんごとなき退塾理由その2》
◯◯ちゃんが塾に入ってきたのでやめます。一緒の塾で勉強したくないです。
《やんごとなき退塾理由その3》
習い事と塾での勉強の両立が難しくなったのでやめます。
この3つの退塾理由のうち、3つめの理由は、様々な伏線があって本音では無いかも知れないが、やはりいちばん難しいのは、塾生や親同士の人間関係だ。
犬猿の仲という表現があるが、嫌いな者同士の和合はなかなか難しい。田舎の場合は、個人間の軋轢といよりも、長年の家同士の因縁みたいなものもあって、修復は難しい。
友達関係で不登校になる生徒が増加している昨今、人間関係のストレスや精神的ダメージは深刻だ。
これはケータイやパソコンの普及による情報の暗躍というものも原因している。メールによって、身辺を固める者、相手を意図的に悪者に仕立て上げてしまう者。そういった工作が、人間関係を失墜させて行く。
文明の利器が、皮肉にも人間の精神を硬直させて行く。残念だ。
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