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2013年9月24日 (火)

来生のために

うちの女房は天使の存在を確信している。

僕が地震の前などに頭痛がしたり胸が苦しくてふさぎこんでいると、「天使さん痛みをとってくださいと言えば治るよ」と真顔で言う。

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たいていは薬を飲めばとか、お医者さんに行けばというところだろうが、さすがに天使さんに頼めとは、普通の奥方は言わないだろう。変わっている。

我が女房はシュタイナー教育の信奉者ではあるが、特定の宗教や神さを信仰しているわけではない。僕がここ20年間ほとんど欠勤することなく仕事を続けてこれたのも、彼女の言うところの天使さんのおかげだろうか。そういえば結婚してから僕の病気からの回復力は数段早くなった気がする。

ところでその女房が先日シュタイナー教育の講演会で宮城の利府に行ってきた。そこでとても素晴らしい話を聞いてきたと、目を輝かせて僕に話してくれた。

重度の障害を持っている子ども達に、ある先生が大学でやるような高度な哲学や宗教学を講義した時に、それを見ていた先生が尋ねたらしい。

「そんな難しい講義は彼らには理解出来ないんじゃないですか」と。

先生の答えはこうだった。

「障害を持っているのは肉体だけです。魂は輝いて私の話を聞いてくれています。私は彼や彼女らの来生のために、講義をしているのです」

僕は女房からこの話を聞いて、思わず目頭が熱くなった。教育の原点を諭されたような気がした。

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コメント

人間は「言葉」、「文字」を使うようになってから確かにコミュニケーションの幅は広がったものの「それら」に縛られて動物本来の持っている全ての潜在的能力が薄れてしまったのでしょうね。

(かねごん)
板宮さんこんにちは。ご無沙汰しております。
表面的な現象で世界を捉える思考性は、一種の人間の退化かもしれませんね。
存在の価値を精神性や肉体に置くことも大切ですが、魂そのもののあり方を謙虚に考えなければ、現代社会の様々な問題は解決しないように思います。

かねごん先生こんばんは。私の息子が通っていた特別支援学校では毎月第三週の土曜日に
サタコンと呼んでいる小さなコンサートをやっておりました。結構長い歴史が有りましたが、コーラスだったり器楽だったりでアマチュアの方々のみならずプロの方も居たりして
結構贅沢なコンサートですが、そのなかに何度も出て頂いている年配の方々が中心のビッグバンドの演奏が有りました。観客は重症心身障害児とその家族ですのでよくこのようなコンンサートにはそれにふさわしい演目(曲目)が加えられる事が多々有ります。
子供の歌える歌や、アニメソングなど....。しかしこのバンドは決してそのような曲目はセットリストに加えたりしませんでした。あくまでもジャズとはこういうものとぐいぐいと引っ張ります。ちょっとの曲紹介で無駄口をしないリーダーもなかなかです。おまけに配われたプログラムは英語表記です。シブイ!障害児を前に一つの妥協もしない姿勢に感激したものです。来世のためにを読んでこのことを思い出しました。

(かねごん)
shinkunnopapa様コメントを頂きありがとうございます。
子ども達に幼児向けの曲を聞かさることよりも、はじめからしっかりしたクラシックやジャズに触れさせた方が、魂は覚醒するかも知れませんね。
障害を持って生まれる子どもたちは、果て無き深淵と高みを目指す魂のチャレンジャーたちです。襟を正して、魂の声に耳を傾けなければならないと思います。


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