0.6ミリの一瞬の中で
講師で行っている高校の2年生の英語の単元が、太陽系惑星をテーマとした英文に入った。土星のリングがどうやって生まれたかという英文の解説をやっている途中で、いつもながらの僕の脱線が始まった。
僕はいきなり380㎝巾の黒板に、黄色いチョークで線を引いた。
「この線の長さを地球の年数60億年だとすると、人類が地球上に現れるのはどのあたりかな」
僕の問いかけに様々な答えが返ってくる。
「真ん中ぐらいかな」と一人の男子生徒が答えると、「30億年間も人間が地球にいるわけねえだろう」と他の生徒が絡んでくる。
「いいか、人類らしきものが地球上に誕生するのは100万年前だ。そうするとだな、この黄色い線の終点からわずか0.6ミリのところで我々の祖先が地球上に現れるんだよ」と言って、僕は赤いチョークでチョンと印をつけた。
地球の長い歴史を考えてみると、人類の存在時間は、一瞬のうちの一瞬のそのまた一瞬のスパンでしかない。
そんな人間が、オゾン層を破壊し、空気を汚し、あろうことかウランなどという禁断の石を細工し、放射能まで拡散させてしまった。残念だ。
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