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2013年9月 9日 (月)

言葉のNG

 かねてから「チャリティーといいつつ利益を得ているんじゃないか」「タレントにギャラを払っているんじゃないか」などと批判を受け続けているだけあって、「カネの臭い」を消すためには細心の注意を払っていたようだ。日本テレビ『24時間テレビ』のことである。

 本誌が入手したのは同番組のスタッフに配られた「注意書」の一部。今年はチャリティーの一環として、世界的デザイナーの草間彌生と「嵐」の大野智が共同でデザインした1枚1500円の「チャリTシャツ」が販売され、105万枚を売り上げた。単純計算でも総売上額は15億7500万円!

 もちろんチャリティーとはいえ、巨額のカネを生む品物。だからこそ、このTシャツにまつわる表現については、注意書で徹底的に統制されていた。

■商売を連想させる下記のワードはNGで、このように言い換えます。
×販売 → ○取り扱い
×発売中 → ○取扱中
×ご購入 → ○お求め
×「このグッズの売り上げの一部がチャリティーになります」、または ×「利益が募金になります」 → ○「このグッズの収益金がチャリティーになります」

 注意書きには、さらにこう記してある。

■「グッズの売り上げの一部がチャリティーになります」というような言葉を使用すると、「一部ということは、儲けも出ているのではないか」という問い合わせもきてしまうため、「グッズの収益金がチャリティーになります」という表現で統一します。NEWSポストセブン

あの例のマラソンの感動で締めくくるテレビ番組だが、あの番組作成費用にかかる費用を、そのまんま福祉に寄付をすれば、番組に寄せられる寄付の数倍にもなるんじゃないのという外野からの声が聞こえてくるが、テレビは損をすることは決してしない。

感動と涙で洗脳していくのは、テレビの常套手段だ。そのことに気づいている人は多いだろうけれど、気づいていない人は純粋で、貯金箱寄付などするわけで、社会に貢献したという満足感があるぶん幸せだろうけれど、へんな宗教なんかに騙されやすいタイプかも知れない。

企業の倫理はあくまでも収益主義だ。どんなに言葉でごまかそうとも、利益を吸い上げるために国民を利用する。テレビと東電の癒着などもその典型で、いったいどれほどの正義が、闇に葬られてきただろうか。

あの感動と言われるチャリテイマラソンに文句をつけるわけではないけれど、あれはマラソンではなくてチャリテーゥオーキングだと思うのだが、いかがなものだろうか。

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