イーハトーブの風
答えは宮澤賢治です。
花巻農学校で教員をしていた時の宮澤賢治が、思想的にも童話や詩作の創作意欲に於いても、生涯で1番輝きを放っていたような気がする。この写真には、あの背中を丸めた物憂げな賢治の雰囲気はない。
花巻農学校で教鞭をとる直前、24歳の賢治は愛する妹トシを失い、『永訣の朝』をはじめとする慟哭の作品を書き続けた。5年間の教員生活のなかで書いた童話も数多い。『注文の多い料理店』『どんぐりと山猫』など、賢治独特の世界観が爆発する。
生徒たちに百姓をすることを奨励する自分が、教師をやっていることに矛盾を感じた賢治は、花巻農学校の教員をやめ、農業従事者の道を選ぶのだが、彼の魂は彷徨の晩年に突入する。
37年の生涯の中で、賢治の作品が脚光を浴びることはなかった。彼の文学の世界は、彼の死後、日本人の魂や感性を代表する作品として、読み継がれてきた。
賢治は輪廻転生を信じていた。彼の魂はいま何を模索しているのだろうか。
最近僕は、賢治の童話集を読んでいる。彼の存在が身近に感じられる。
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はじめまして。
今回、はじめてコメントさせて頂いたのは・・・
「ドキドキ」ときめいてしまったからです(笑)
大好きな、宮沢賢治です。学生時代何度も花巻の地を訪れました。
かねごんさんの文章から、突然、キラキラ輝く賢治が現れてしまって・・・。
参ってしまいました。ノックアウトです。
賢治に会いに、また花巻に、東北に旅したくなりました。
どうぞ、お身体には充分お気を付け下さい。
いつも、東北の皆様の事を気にかけています。
(かねごん)
おばちゃん講師様コメントを頂きありがとうございます。
震災後宮沢賢治の作品や思想が脚光を浴びています。
賢治の世界観は何時の時代も普遍性をもっていますね。
僕も賢治の作品にまたノックアウトです。
投稿: おばちゃん講師 | 2013年6月29日 (土) 12時18分