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2013年2月 1日 (金)

プライドなどありません

例えば塾なんてどこも同じだよって言われたら、どう反応しますか。

僕はそうだなと思いますよ。塾の先生は個性的だと言う人もいますが、もともと個性的じゃなきゃやってられない商売です。

補習塾とか進学塾とかなんていうカテゴリーが勝手に独り歩きしていますが、経営者にとってどっちがやりやすいかということでしょうね。

難しい高校や大学に塾生を合格させる塾が立派な塾みたいな感じを持っている方が世間には多いと思いますが、実際は出来ない生徒を教える塾が立派な塾ですよ。

実績は出してくれないし、教えるのはしんどいし、塾の宣伝にもならない。そんな生徒に親身になって教える塾が立派な塾なんですよ。でもそれじゃ食って行けないので、経営者はみんな進学塾的な選択をしちゃうんですね。

アルファベとの小文字があやふやな高校生に、関係代名詞を教えたり、正負の計算が怪しい中学3年生に三平方の定理を教えることは、はっきり言って偏差値50の生徒を早稲田に入れるより難しいですよ。

塾はお金を払えば教えてくれるところと言う認識を持つ親御さんがいますが、塾なんかより無茶苦茶公立の中学校や高校がお金がかかっているんですよ。とんでもないくらい。

だから本当は学校で先生が理解させてあげなければいけないんですよね。でも実際は、置き去りにされる生徒が出てくる。それもいっぱい。

僕らはサービス業ですから、顧客のニーズに応えます。使命だとか人間性云々など関係ありません。生活があるから頑張るんですよ。親御さんの要求や、塾生の要求に応えなければ、他の塾に行ってしまいます。

だからどこの塾も同じなんですよ。みんな頑張っているんです。

最近は個人塾が少なくなり、フランチャイズの塾が増えました。全国津々浦々同じ教材、同じ月謝ですよね。ハンバーガーや牛丼のように、どこで食べても同じ味同じ料金というのは安心ですよね。

個人塾はフランチャイズに負けまいと、料金を限界まで下げていきます。もしくは様々な特典をつけて、塾生を入れようとします。その結果太刀打ち出来なくなって廃業に追いやられます。

同じ土俵で相撲をとっては、資本の巨大な大手には負けます。これは塾だけではありません。コンビニや床屋さんや古本屋さんなど、同じ状況でしょう。個人経営だからこそ持てる利点があります。

ここに書けばいいんですが、僕も一応日々競争の社会の中で生きていますので、手の内をさらけ出すわけには行きません(笑い)。大切なのは心のあり方ですね。精神性と言ってもいいかも知れません。

商売はこうだなんて決め付けないで、とことん相手の我儘や要求を受け入れて見ることですね。結構最初は無理だと思うことが慣れてくると自然に感じられますね。

僕は塾教師を始めた30年前は、社会科の担当でした。翌年英文科を出ているから英語もやれということで英語を教え始めました。

岩手に戻って勤めた塾では、数学と国語も教えないさいと言われそうしました。独立してからは理科も教えてくれと生徒に言われ、中学の理科も教え始めました。10年前からは、大学受験の論文指導も始めてしまいました。ご覧の通り節操がありません。自分の専門に対するプライドもありません。生活のためです。

僕は今年度は、昨年の秋から一人で全てをやっています。アシスタントの先生なしです。現在の月謝を維持するためには、僕が頑張らなければなりません。

いくらでも高くしてしていいのなら、多くの先生を入れますが、そうはいかないのが現実です。

消費税が10%になれば、光熱費や教材やリース料や様々な経費に出費が増えます。それでも最低月謝5000円をなんとか維持したいと思っている僕ですが、今の一日500円の僕の小遣いが更に減額されることも想像出来ます。

それでも粘り腰で頑張りたいと思います。

さて明日も頑張りましょう。

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