ヘリコプター・ペアレント
近年、就活に関して親からアドバイスを受ける学生が増えているという。経験に基づく助言が得られ、親子の対話も増えるなどメリットがある一方、エスカレートしてしまう親もいるようだ。
「最近は、過干渉の話をよく聞きます。親が子どもの代わりにプレエントリーを勝手に済ませたり、子どもに確認せずに会社説明会を予約することもあるようです。なかには、合同説明会に同行する親もいるとか」
そう話すのは、就職事情に詳しいHRプロの寺澤康介社長。こうした親は、子どもにどれほど負荷をかけているか自覚がない場合が多いという。
行き過ぎた親の中には、企業がパソコンを使ってネット上で行う採用試験(Webテスト)を、子どもと一緒に解答しているケースまであるという。
ある教育関連企業の人事担当者は、こう話す。
「どこでもくっついて来たり何でもしてあげてしまう親は、“ヘリコプター・ペアレント”に当たるのでは」
米国などで、過保護すぎて子離れできない親を意味するこの言葉。クレームを吐き出すばかりのモンスター・ペアレントと違い、視線は子どもにベッタリ向けられている。
また、選考で落ちた理由を電話で企業の人事担当に確認したり、大学のキャリアセンターに「いつ内定が出るのか?」とクレームを入れたりする親もいると大学関係者はあきれる。
シャレじゃないけれど、オヤオヤという感じである。就活や婚活に親が出て行きたい気持ちは分からないではないが、子どものためなら自重すべきだろうと思う。
僕には息子が二人いるが、男たるもの仕事とお嫁さんは自分で見つけるものだと思っている。僕は絶対口出しはしないつもりだし、おせっかいも焼かない。自分でなんとかできなくて、この荒波の時代は乗り越えられない。心して生きて行って欲しいと思う。
それにしても先日成人式があったが、親がカメラを片手にぞろぞろついて歩いている姿にはぞっとした。あの感じだと新婚旅行にもついて行きかねない様子だ。
会社を営む知人が僕に語ってくれたが、採用の面接に、学校の担任の先生がついてくる高校生は採らないと言っていた。ましてや親がついて来るなど彼からしたら論外だろうと思う。
ヘリコプター・ペアレントどころか、おんぶおばけペアレントが出没する昨今である。
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