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2012年11月18日 (日)

暗黙の了解

京電力福島第1原発事故による放射線の影響を調べるため、福島県が18歳以下の約36万人を対象に行っている甲状腺検査の1次検査で、がんの疑いがあり「直ちに2次検査が必要」と初めて判定された子どもが1人いることが17日、関係者への取材で分かった。
 18日に開かれる「県民健康管理調査」検討委員会で報告される。
 調査を進めている福島県立医大は「チェルノブイリ原発事故でも甲状腺がんの発見に最短で4年かかった」として、放射線との因果関係は低いとみているが、血液や細胞を調べ、がんかどうか判断する。
 1次検査による判定は、しこりの大きさなどを基に、軽い方から「A」「B」「C」があり、今回の1人は「C判定」。
 9月の検討委では、緊急性は低いが念のため2次検査が必要という「B判定」だった1人が、甲状腺がんと判明したと報告された。だが、がんの状態から「震災以前に発症していた疑いがある」として、原発事故の放射線との因果関係を否定している。
 県立医大は「県内全ての子どもの検査という前例のない調査なので、早期発見の子は少なからず出る。放射線との関係を丁寧に調べていく」としている。 河北新報

記事の内容云々という事よりも、新聞社の報道に目を通していると、震災以後、国家権力に挑む新聞と、完全に国家権力の顔色を伺う新聞に分別された感がある。

ウエーブサイトに原発や放射能警告の記事をいち早く掲載してきた新聞は、関東では東京新聞、東北では河北新報社である。他の大手新聞や地方紙は腰が引けているというのか、いい加減にしろといいうのか、ひどすぎる。僕は地方紙や大手新聞の記事を読んで何度新聞を叩きつけてきたことだろうか。

国家権力が官僚によって牛耳られている現実のなかで、実は大手新聞社各社のトップも官僚と同じ大学のOBが顔を連ねている。大学名を出すまでもないだろう。暗黙の了解が記事の選別になっていることがあるのではないかと、僕は疑っている。

福島や東北の悲劇をどこまで新聞社は傍観するつもりだろうか。将来新聞という媒体が生き残って行くためにも、国会と同じでトップの刷新が必要な時だろうと思う。

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