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2012年11月22日 (木)

今日を生きる尊さ

優秀な生徒とそうじゃない生徒がいる。お金持ちの人とそうじゃない人がいる。顔立ちが端正な人とそうじゃない人がいる。

そうじゃない人を、馬鹿とか貧乏とかブスとか呼んでしまう人が多いのだけれども、言葉の本質を知っていないのか、さもなければ、それ以前に人間の本質を知らない人達なんだろうと思う。

勉強が出来ないのと勉強をしないという表現は、似ているようで全く違う。お金を稼げないのと稼がないのも同様である。

100メートルを16秒で走る人間に、努力をして10秒台走れとは誰も言わない。なのにテストで頑張って20点の生徒に、60点を取りなさいと言うのはなぜだろう。

このことは、収入の有無にかかわらず、年金や固定資産税、消費税を徴収する国家の仕組みと同じ体質がある。簡単に言ってしまえば、個人の能力や資質を無視しているということだが、搾取したり強制すれば人はどうにかなるという、支配者階級の想念を、いつの間にか多くの人達が踏襲してしまっている。残念なことだ。

公というのは言ってみれば国家権力だ。トップダウン形式で決め事が下部に伝えられて行くのだけれど、一番おいしい思いをするのが誰であるのかを、うまくごまかすシステムでもある。

国民への還元だとか、生活の保障というスローガンの陰で、民主主義という名の独裁政治が敢行されて行く。

人間の能力は平等じゃない。学力もそうだ。暗記が得意な子とそうじゃない子がいる。その延長線上にお金を稼ぐ能力の差も当然出てくる。我々はこれを競争社会と呼ぶ。

競争社会は常に未来志向だ。今やっていることが将来に役立つことが前提で、物事が決まり推移していく。現在の慟哭や悲しみは黙殺される。そして喜びさえも。

明日も過去も要らない。今が大切なのだ。希望格差社会が生まれたのは、多くの人達の嘘によって作り上げられた欺瞞だ。

不安に耳を傾けてはいけない。バラ色の夢を語る偽善者に騙されてはいけない。僕らは完璧に今を生きている。

能力に関係なく、財力に関係なく今を生きている。その事実の尊さをないがしろにして、未来を煽る政治や教育は、間違っている。

『勉強をしないと大変なことになるぞ。』 この言葉は、『原子力を全部止めれば国民の生活が成り立たなくなる』という言葉と変わりがない。

日が昇り日が沈んで行く。明日も間違いなく、多くの人達は日常を過ごしていく。その日を一生懸命に生きるのは、明日のためじゃない。今、今日のためだ。未来の希望が不安にすり替えられる人生であってはいけないと、僕は思う。

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