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2012年9月25日 (火)

瀬織津姫が溢れだした

今年の夏、早池峰神社に祀られている神様が瀬織津姫の神様だと知ってから、僕の頭の中は瀬織津姫だらけになってしまった(笑い)。

早池峰には10回以上は登った。真夜中に月あかりを頼りに電灯も持たずに登ったことがある(みなさんは真似しないでくださいね)。それほど早池峰の山は知り尽くしていた僕だったが、神様のことまでは知らなかった。

そもそも早池峰に導かれたのは、早池峰の神楽に魅了されての事だった。新聞で、山開きの日に頂上で早池峰権現の舞が神事として行われることを知って、早池峰に行ったのがそもそもの始まりである。

そしてその頃から自分でも全く理解に苦しむのだが、龍神に惹かれていった。龍神の置物を見ると買いたくなるし、龍神の掛け軸を床の間に掛けては、一人悦に入っていた。病気である。

実は僕の自宅のそばに雷神を祀る小さな神社があるのだが、その神社の鳥居のそばには早池峰の石塔が立っている。かなり大きいものだ。この神社の総代を5年前から引き受けているのだが、江戸時代に早池峰の石塔を立てた地域の方々は、この石塔に何を願ったのだろうか。この神社から早池峰まで、もし歩いて神様を勧請しに行ってきたとしたら、いったいどれだけの時間を要したのだろうか。いまでこそ車で往復すれば5時間の道のりだが、その情熱を思うと、心がじ~んとする。

瀬織津姫が十一面観世音菩薩であることが、神道や仏教界の常識であることもつい最近知った。また共に水の神様で、龍神の化身であることも知った。またウエーブで神道研究科のサイトを眺めると、瀬織津姫=弁財天とか、瀬織津姫=国常立命などという主張も登場する。

この話を詳しくし始めれば、それこそ原稿用紙100ページほどの長さになってしまうので、今日は詳細は控えるが、瀬織津姫は日本で一番古い神様であるという意見が多いのである。

縄文時代岩手の北上高地を中心に信仰されてきた岩倉信仰やその後現れたアラハバキの信仰が、瀬織津姫信仰の原型じゃないかと語る研究者がいる。確かに瀬織津姫を祀る神社は圧倒的に岩手の北上高地に集中している。

国常立命(くにとこたちのみこと)とをwikpediade調べると下のような説明がなされている。

天地開闢の際に出現した神である。『日本書紀』本文では、国常立尊が最初に現れた神としており、「純男(陽気のみを受けて生まれた神で、全く陰気を受けない純粋な男性)」の神であると記している。他の一書においても、最初か2番目に現れた神となっている[2]。『古事記』においては神世七代の最初に現れた神で、別天津神の最後の天之常立神(あめのとこたちのかみ)と対を為し、独神(性別のない神)であり、姿を現さなかったと記される。『記紀』ともに、それ以降の具体的な説話はない。

この神様については艮の金神であるとか、古代日本にやってきたアマテラス系の神様に、東北に封印された神様であるとか、神道系の研究書の類のなかでは諸説紛糾している。

一方では、瀬織津姫は山神である木花開耶姫命(コノハナノサクヤビメ)や白山の神様である菊理媛神とは同一神でないかという説が多く聞かれるが、確かに一緒にこれらの神様が祀られている神社は多い。

偶然かどうかは分からないが、早池峰神(瀬織津姫)の石塔が祀られている僕の自宅のそばの神社からわずか車で5分のところに、木曽の御嶽山から勧請された、立派な御嶽山神社がある。ここの祭神は国常立命である。そしてそこから直線距離で50メートルほどのところに、奥州17番札所・龍雲山大祥寺があり、なんと十一面観世音菩薩が祀られている。

そのことも最近気づいたのである。瀬織津姫の神様が、僕の身辺で溢れだした。なぜかわくわくするかねごんである。

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コメント

こんばんは、学び舎です。

いやあ、この話おもしろいですね。
特に、岩倉信仰やアラハバキ信仰が瀬織津姫信仰の原型ではないかという説があるというのは興味深いです。

北上高地は古代から信仰の中心地だったのだと思います。安倍氏の時代の重要な寺院は、北上川の東岸つまり北上高地側に集中しているのですが、これは偶然ではないと思います。そして十一面観世音菩薩。安倍氏に関連した寺院関係の文献を調べているときに、何度も出てきました。

このシリーズ、定期的に続けて下さい。楽しみに待っております。

(かねごん)
小林先生こんばんは。
瀬織津姫を知ってからというもの、それこそさざ波が押し寄せてきます。
世の中には瀬織津姫を研究している人が多くいることもわかりました。
小林先生の安倍氏の研究の考察を聞きに行くかもしれません。その時はよろしくお願いします。

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