恐い話
夏といえば恐い話が涼しさを演出する季節だ。
「先生、恐い話して!」塾生たちは、勉強が疲労を増してくると、こんな話を振って来る。
適当なつくり話をして、「ワイルドだろう!」などとお茶を濁すかねごんだが、半世紀以上も生きてくるとやはり恐い経験はある。
かつて卓球の遠征で行った某ホテルでの出来事だっだ。
試合が終わり、夜8時過ぎにホテルにチェックイン。それぞれが個室だった。僕がもらった部屋のカギは結構階の高い部屋。汗をかいた身体が気持ち悪く、部屋に入ってすぐにシャワーを浴びようと思った。
部屋に入った瞬間、何か嫌な感覚が漂ってきた。10代の後半から俗に言いう金縛りに合いやすいタイプの人間。学生時代、箱根の旅館で住み込みのバイトをした時も、金縛りには苦しめられた。
不特定多数の人が泊まる旅館やホテルは、色んな想念やエネルギーが漂う。
ホテルの部屋でシャワーを浴びていると、胸に痛みを感じた。ひっかき傷のような跡ができ、うっすらと血が流れている。まるで鎌鼬(かまいたち)にあったかのようだった。まずいな~と思ったが、部屋が怪しいので替えてくれとも言えず、その日は朝方まで眠ることが出来なかった。
40代も半ばを過ぎた頃から、鈍化したのか金縛りには合わなくなったが、あのホテルでの恐さは忘れられない。
昔ホテルマンをやっている知人に聞いたことがあるが、ホテルでの自殺は結構多いらしい。坊さんをよんでお祓いなどをするようだが、部屋を借りる方とすれば、そんなことは知る由もない。
近頃は金縛りこそないが、ホテルや旅館に一人で泊まるような時は、某お寺さんの魔除けの数珠を手首につけることにしている。
僕は旅行をすることが、あまり好きではないのだが、若いころのトラウマがあるのかも知れない。
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