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2012年6月 9日 (土)

動かせない原発が不良資産に

元経産省官僚で大阪府市の統合本部特別顧問をしている古賀茂明氏が述べたように、関西電力は「夏場の需要とは関係」なく「需給の問題とは切り離して」大飯原発の再稼働を実現したいと考えている。それは原発が使用できなくなると原子力発電施設と核燃料が不良資産に変わり、9000億円近くが純資産から消えてしまうからである。2011年度の赤字が2400億円強ある関西電力の場合、赤字が続くと債務超過に陥り破綻するおそれが出てくるという。

動かせない原発が不良資産になってしまわないように、とにかく1基でも再稼働させたい。それが電力会社の本音であろう。しかし、それでは再稼働に同意が得られないのは明らかだから、「日本経済の安定のため」という大義名分を押し出してくるのだろう。

二つの点で、再稼働には反対である。第一は、54基の原発が止まっても電力供給には問題がないということ。夏場のピーク時が心配だという向きもあると思うが、火力発電所の稼働率が低く抑えられているという現状をご存じだろうか。火力の稼働率を上げると原発による電力が不要になるため、低く抑えられているのである。火力発電の稼働率を上げれば供給に問題はないので、「需給の問題とは切り離して」ということになるのであろう。

火力の場合、燃料コストが電力料金にはねかえってくるではないか、という人もあるだろう。しかし、電力会社が安く調達できる燃料をわざわざ高い値段で購入していることをお聞きになったことはないだろうか。燃料は原価に含まれるので、「総括原価方式」というやり方で電力料金を決めている電力会社にしてみれば、原価がかかればかかるほど電力料金を上げられるので笑いが止まらないことになる。

第二の点は、使用済核燃料や高レベル核廃棄物の最終処分をどうするのか何も決まっていないという点である。何十年も管理しなければならない危険な核廃棄物を誰がどう取り扱っていくのか。何も解決策が決まっていないのに、とりあえず再稼働しましょうというのはどう考えても納得がいかない。

来週、野田総理が大飯原発の再稼働を決断すれば、おそらくマスコミは「日本経済の安定」のためにはやむを得ないだろうという論調を一様に並べ立てるだろう。この詭弁にだまされてはいけない。債務超過に陥った電力会社が破綻すれば、たしかに日本経済に与える影響は大きいかもしれない。しかし、発送電分離によって電力ネットワークの中心に位置する送電会社へと脱皮すればいいだけの話ではないか。新しいビジネスチャンスはいくらでもあるだろう。それこそ経産省が音頭をとって電力事業の再構築を進めれば脱原発の方向で行けるだろう。

この期に及んで、原発にしがみついたまま、「日本経済の安定のため」というひと言を錦の御旗にするような詭弁を容認してはならない。 (個別指導学び舎 塾長日記より抜粋)

上記の記事は僕の同胞の小林先生の記事である。電力会社のからくりを見事に看破している。僕らは頭脳を鍛えなければならない。

官僚主義の政治や企業に、国民が弄ばれるのは、僕らがあまりにも無知だからだ。いや洗脳と言ってもいいかもしれない。つまり賢くならないように洗脳されてしまったのだ。

何に?それは国家教育にだ。どうでもいいような暗記ばかりを強いられて、思考能力を低下させてしまったのだ。残念でならない。

この場に及んで何の政治的アクションも起こさない学生を見ても一目瞭然だろう。

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コメント

こんにちは、学び舎です。
記事をご紹介いただき、ありがとうございます。

二番目に挙げたのですが、本当は使用済核燃料の方が重要な問題かもしれません。使用済核燃料を再処理して高速増殖炉で使う、あるいはプルサーマルに利用するMOX燃料を作るという核燃料サイクル(この目的で、六ヶ所村があるのですが)が、成立するのかしないのかがポイントのようです。

核燃料サイクルが成立すれば、使用済核燃料はゴミではなく増殖炉の「燃料」となりますから、「資産」の扱いです。核燃料サイクルが成り立たなければ、ゴミですから資産には計上できません。

で、核燃料サイクルのかなめである高速増殖炉はどうなっているのか。実用化のための原型炉「もんじゅ」はナトリウム漏れをおこして以来動いていません。2005年の原子力政策大綱では「2050年に1基目の高速増殖炉(実用炉)を造りたい」となっているのですが、1968年の原子力開発利用長期計画では「1980年代の前半に実用化する」と書いてあります。その後ずるずると実用化する時期が先延ばしされ、とうとう「2050年に」という記述になったようです。

要するに、高速増殖炉は実用化できない見通しだということが明らかなのに、これまでに投入された10兆円以上の税金と電力料金の一部がムダになるからという理由でやめられないようです。

使用済核燃料が「ゴミ」となると、電力会社は「資産」が減るので困るのでしょう。税金をムダ遣いしてきた政府も困るのだと思います。

すみません、長々とコメント入れてしまいました。

(かねごん)
小林先生コメントを頂きありがとうございます。
原子力の問題は、小林先生が指摘するように、複雑に見えて実は単純ですね。つまり誤魔化したり不正を働かなければこれほど国民に負担や恐怖を与えなかったはずです。
人災ですよね。
やばいことは隠し、お金をとれるところからとことん取る。ヤクザと同じですよ。

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