芽ばえ・麻丘めぐみ
麻丘めぐみがデビューした1970年代は、色んな意味で、昭和の戦後が終わった象徴的時代だったと思う。テレビではお笑い番組が誕生し、アイドルと呼ばれる少年や少女が歌番組に登場し始めた。美空ひばりの戦後は終焉して行く。
麻丘めぐみの芽生えがテレビで流れ始めた頃、田舎ではカラーテレビが普及し始め、多くの家で自家用車を所有し始めた。豊かさが拡散して行った。
当時僕らは切手の収集に明け暮れ、テレビでは仮面ライダーが怪獣を退治していた。巨人は連勝を続け、沖縄に行くのに、パスポートが要らなくなると学校の先生が言っていた。
浅間山荘事件を契機に学生運動は衰退し、ベトナム戦争で疲弊したアメリカでは、ニコニコバッチを付けた若者が、ヒッピー文化を構築して行く。そんな中で僕らはボブディランを聞き、ビートルズに痺れていった。
豊かさの拡散とともに、日本は原子力発電の導入を推進して行った。
もしもあの日あなたに会わなければこの私はどんな女の子になっていたでしょ~♪
彼女の歌を久しぶりに聞いて、僕はこの時代の始まりを考えていた。
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