僕は、僕の塾が地域に必要だと思うから塾をやっている
「現在の月謝では塾の経営が大変じゃないですか」と尋ねられることが多い。教室の家賃や、様々なリース料金等を考えれば確かにそうなのだが、当分値上げは考えてはいない。そこのところを今日は語ってみたいと思う。
現在の月謝を維持するために、僕は農業を営んできたし、今は高校の英語講師をしている。一関市内では多くの塾が誕生し、そして撤退していった。現在は個人塾は数件になり、ほとんどが大手フランチャイズ塾になっている。
僕の塾に通われている生徒さんは、なぜ大手ではなく、僕の塾に来てくれているのかと言えば、きっと月謝が安いのと時間の融通がきくこと、そして僕そのものの個性(キャラ)がうっとうしくないからなのだと勝手に思っている。
僕は5000円~9000円の個別指導料金がこの地域の月謝の、リーズナブルな料金だと思っている。確かに僕の塾と同じシステムで、月謝が4万円、5万円という塾があるけれど、それはそれ、こちらはこちらだ。
塾の保護者の皆さんの名誉のために一言申し上げるのだけれど、家計が大変だから僕の塾を選んでいる訳ではない。お医者さんや会社を手広く営んでいる保護者の方も僕の塾にはいる。
僕のところは、低料金の個別指導ということもあって、それなりの人数は毎年いる。しかしさすがにこの震災と放射能の影響は拭いがたく、今年は例年になく厳しい状況だ。
新年度が始まって2ヶ月半が経ったが、塾の新入会者は3名、中総体以降に入会の予約をされている方が2名、そんな状況である。22年間塾を営んできたが、この出足の遅さは経験がない。
上の写真は2階の指導室だが、今年はこの机がすべて埋まる日は部活がない月曜日くらいで、それ以外の曜日は、余裕がありすぎるくらいである(‥苦笑い)。
生意気なようだが、僕は、僕の塾が地域に必要だと思うから塾をやっている。30年も塾教師をやってくれば、自分の潮時ぐらい知っている。
個人塾だろうが大手だろうが、地域の子どもたちのことを真剣に考える塾が現れてくれれば、僕のお役目はおしまいだと思っている。
しかし今は離脱する訳にはいかない。老体に鞭を打ってでも頑張らなければならない。
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いつもブログ拝見しています。
かねごん先生はなぜ高濃度汚染地で子供達に勉強を教えてるのですか?
私は不思議でなりません。放射能の事を知りたくて先生のブログを見ている人にどうか避難を呼び掛けてくれませんか?
子供達が病気になったり、死んでしまうような事があったら勉強やスポーツどころではありません。
大人達も仕事やお金、先祖代々の土地、家のローンどころではありません。
一関市で暮らすみなさん。一関は子供達にはあまりにも危険な地域です。
山が水が大地がすべて汚染されてます。
空間線量だけで判断しては本当に危険です。
(かねごん)
りなママ様コメントをありがとうございます。
どうして一関で教えているのか、その答えは簡単です。
地元を離れられない方々、放射能の恐さを知らない方々に援助の手を差しのべるためです。
僕のところだけではなく、今多くの方々が地元を救おうと頑張っています。
僕が岩手を離れて警報を発して、誰が耳を傾けるでしょうか。
それだけのことです。
投稿: りなママ | 2012年6月 8日 (金) 08時35分
かねごん先生
全く同感です。
地域に必要とされ、
それに応えようとする塾屋が
生き続けるべきだと思います。
私も本気で地域を愛する
強烈な心ある塾屋が現れれば
潔くバトンを渡します。
かねごん先生
まだまだ走り続けましょう。
(かねごん)
上野先生、エールを頂きありがとうございます。
どうしようもない頑固オヤジですが、行けるところまで弱音をはかず行ってみようと思います。
今後ともお付き合い下さい!
投稿: 上野義行 | 2012年6月 8日 (金) 13時55分