この言葉そのものが子ども達を迫害している
高機能自閉症を抱える関東地方の当時小学6年の男児(12)が3月、ほぼ全教科の成績を斜線(評価なし)とする3学期の通知表を渡されていたことが分かった。男児はクラスの授業に出られなくなっていたが、ほぼ毎日登校。発達障害児らを支援する「通級指導教室」(通級)は週3時間しかなく、保健室や図書室で過ごしていた。専門家は「学習支援が不十分で、通知表の評価が全くできないほど放置していたのは問題」と批判している。
母親(41)によると、男児は集団行動や字を書くのが苦手な一方、知能指数は高く、年500冊以上の本を読む。通級では算数や図工、集団行動などを学んだ。通知表は所見欄に「毎日少しでも教室で過ごそうと取り組んだ3学期でした」などと記されたが、国語以外の学科評価は斜線だった。母親は「存在を否定されたようでショックだった」と話す。(毎日新聞)
あってはいけないことだ。通信簿にどういう意図で斜線を引いたのかは別として、結果としてそれを評価として渡したことは、軽率な行為であり、教育者として反省すべきである。
僕は本来この自閉症という言葉も大嫌いだ。この言葉そのものが子ども達を迫害している。
そもそもほとんどの人間が何がしかの異常を抱えている。習癖や病気や障害をもっている。通知表に平気で斜線を引いた教師とて、僕に言わせれば異常である。
身体能力や、暗記能力、容姿には様々なタイプがある。決して平等ではないかも知れない。しかし間違いなく魂の世界では平等のはずだ。僕はそう思っている。
学びの世界は果てしない。
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私もこのニュースを記事にしました。
学校では、前年度から支援を強化するようになっていますが、結局こんなものだったのですね。
この男の子はこれまでどんな学校生活を送って来たのか、そしてこの通知表をどんな気持ちで受け取ったのか。
そして、そんな息子さんの親御さんの気持ちを考えると、胸が張り裂けそうになりました。
私の息子も小学校入学当時は色々ありましたが、幸い良い先生に巡り合うことが出来ました。
息子たちのように支援の必要な子供たちを見ていて、時々思うことがあります。
この子たちは、いわゆる「一般的」と言われる人間と同じ種類の人間では無いのではないだろうか。
「健常者」とは、本当に支援を受けていない側の人間なのだろうか?
地球を破壊し尽くしている人間を見ていると、それが健常と言われる行為とは思えず、まさに退化しているとしか思えない。
自然破壊や自然災害の巻き起こる今、それが生態系の変化の時期だとするならば、生き残るのはどちらなのだろう。
(かねごん)
noza様コメントを頂きありがとうございます。
nozaさんのコメントを読んで涙が出てきました。
僕ら人類は、いつからいたわりを忘れてしまったのでしょうね。
投稿: noza | 2012年5月29日 (火) 14時34分
先生こんばんは。
うちの息子も、字を書くのが苦痛だし、どちらかというと個性的な、こだわりの強い子です。
小学校では何度か、病院への受診を勧められましたが、上の子がすでに発達障害だったので、カウンセリングを受けていました。その先生に息子も何回か会う中で、「要素としてはあるけれども、まだまだ成長段階」と言われています。
今の学校は、不登校や発達障害に理解があるように言っている割に、実際はとても偏見を感じます。
昔の・・・自分たちの時代の方が、こんなふうに発達障害だなどという診断もなかったけれど、個性的でも生きていけたように思います。
上の子は中学校1年で挫折しましたが、息子は今年の春から中学1年生になりました。これから3年間無事に通学・卒業できるかはわかりませんが、今は、この子らなりに自立していければ思っています。
(かねごん)
naga様コメントを頂きありがとうございます。
この世に生まれてくる子どもたちは、様々な愛を持って生まれてくる天使たちです。
子どもたちが抱える困難は、実は私達大人に対するメッセージなのかも知れません。
僕はそのメッセージを日々真摯に受け止めなければと思っています。
投稿: naga | 2012年5月30日 (水) 00時26分
お世話になっております。
学校って何?義務教育?ここ半年、娘の事で泣かなかった日は ない。悩み苦しみ 自分の存在さえ 否定したい思いだった。先月の終わりにやっと娘が今までの学校生活を告白した。いじめである 思いあたるのは、小学3年からだ。 体の暴力と恐喝以外、全てのいじめを受けていた。気づかない駄目親 小学校の担任先生に騙されていた。反抗期なのかと思って対応してきた 娘に原因があると言われて学力がないと障害児扱い。何度 先生の言葉で傷ついたか 大人さえ苦しい 子供だったら とても受け止められいと思う。今までの娘がとった行動の一部がわかりました。これから 親として何が出来るか 相談にのってください。感情だらけの文面ですいません。
(かねごん)
コメントを頂きありがとうございます。
誠実さを装った暴君が一杯います。これが先生と呼ばれる輩だとたちが悪い。
でもですね。間違いなく放した毒矢は自分に帰ってくるんですよね。
投稿: Aの母 | 2012年5月30日 (水) 17時08分