こんな感覚を味わったのは初めてだ
今年は龍オタクの僕にとって、人生最後の大舞台だ。
玄関には龍の掛け軸を飾り、教室には龍の置物が輝きを放っている。再び辰年がやって来る時は、僕はとうに還暦を過ぎている。体力的にも精神的にも、人生に於いてこれが跳躍が出来る最後の辰年だろう。
昨年のおみくじは、どこの神社でひいても、力を蓄える時との神託だった。今年はGOサインの年だろうと思う。元旦はいつもの駒形参り。家族でご祈祷を受けてきた。頂いてきた合格鉛筆は明日塾生に頒布する。
二日の日は、津波で大きな被害を受けた沿岸近くの神社仏閣を詣でてきた。鳥居を入ると、僕は不思議な体験をした。まるでそこは異界だった。僕は決して、見えないものを見たり聞いたりするタイプの人間ではないが、この日だけは霊的存在の空気感を強烈に感じた。
石巻や南三陸町の方々が大勢訪れていたと思うが、うまく言えないけれど、あきらかに実在の存在じゃない方々の気配がした。平成24年の時代が、まるで昭和初期の時代に引きこまれたような、向こうの方々の空気感が漂っている。
見ると御神殿には巨大な龍が大きな水晶玉を抱え天に吠えている。多くの方々がその龍に祈願しているのだが、ただならぬ気が漂っている。浄化のエネルギーが拡散していた。
この異変には、我が女房も気づいたようだ。「お父さん、鳥居をくぐってから次元と言うのか、時代が変わったような気がする」まさに僕が感じたことを、女房が口にした。
この社は年に一度は訪れるのだが、こんな感覚を味わったのは初めてだ。神社仏閣オタクの僕は、本当に様々なパワースポットを訪れた。11月の真夜中の満月に、霊峰早池峰山に、独り、明かりを持たず登ったことがある。震災後は、古代東北の神であるアラハバキ神の磐座を訪れ、復興祈願もした。
日頃77の奇跡が起こる水沢の駒形神社も、世界遺産に登録された平泉中尊寺でも、今回のような感覚を感じたことはない。
3000人以上のご遺体が今だに三陸の海に眠っている。彼らをを含めて2万人の方々が津波で亡くなった。あまりの突然の他界に、天国の階段を未だ登ることをためらっておられる方がいるのではないだろうか。供養するにも、家族がすべて亡くなられてしまった方々も多い。亡くなった事自体をまだ認識できない方がいるのではないだろうか。
僕は祈ることしかできない凡庸な人間だけれど、震災で亡くなられた方々の御霊を癒すのは、この東北で暮らす僕らが、元気に愛を持って生きていくことだと思っている。
新年、多くの方から今年も頑張って書いて下さいというメールを頂いた。まさに僕らは放射能という見えない敵と戦っている。政治や教育が舵取りを誤れば、大変なことになってしまう。福島の哀しみは、僕ら日本人のすべての痛みである。
昨年の10月から、僕の塾の指導を手伝ってくれている先生の名はリュウだ。そして被災地大船渡市から冬期特訓を受講してくれている生徒の名前もリュウだ。
今年僕の周りに龍がパワーをくれている。その縁に感謝すると共に、力を出し切りたい。
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