この一言が大きなミスだった
ブログで公開しないでくださいという条件で、多くの方から今回の亡くなられた記事についての感想や意見を、地元中学校の父兄の方から頂いた。
おそらく文面からドクターだと思われる方からもメールを頂いた。放射能の病理研究をしている方からも、そして海外にお住まいの方からも。
僕は今回の放射能問題でマスコミや報道のやってしまった一番の大きなミスは、「この放射能の影響は40代50代以上にはあまり影響がなく、現れても20年後30年後」という表現だったと思っている。
「なに食ってもいいべ。おらどうせ放射能影響出たときは、天国だっぺよ」
そういった老人が周りでは殆どだ。僕の老いた母もそうだ。実はこのことが食の内部被曝を拡散している大きな原因だと思っている。
人間は利己的な存在だ。自分が大丈夫だと思うと、周りへの意識が散漫になる。県や市の方々のトップの方々も老人が多い。これは農作物を生産している農家にもいえることだ。小さなお子さんをお持ちの方などおられないだろう。話を聞いていると人ごとだ。
自分達の命にも関わって来る問題ならば、きっと対応は違っていたはずだと僕は思っている。
しかし自分の撒いた種は必ず刈り取らなければならない。今、この現状を知っている福島や宮城や岩手のそれぞれの町や村の責任者が、周りがやってないからここも良いだろう的な感覚でいるとしたならば、間違いなく彼らの将来も危うい。
僕は塾をやりながら、岩手の山里で農業を営み始めて20年になる。見えない敵はしっかりと自然が教えてくれる。
今年はホタルが家の周りを飛ばなかった。毎年夏になるとうるさくて眠れない程鳴なくウシガエルの声が一切なかった。例年なら森にこだまするカッコウの声も、今年は聞いていない。何かが山で起きている。
そんな僕の家の周りを線量計で測ると0.12マイクロしーべルトだ。家の中は昨日も測ったが0.08マイクロシーベルトだった。世間で言えば、全く問題のない線量だ。しかし自然は全く問題がある。
僕が発している警告が単なる思い過ごしであることを、本当に願いたい。
このブログが一人でも多くの皆様の心に届いていただければ幸いです。
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私は学力が有りませんが今回の中学生の件で医療機関が被爆との因果関係を立証していないなら高濃度放射線量の件は別として世間に公表する事の責任も踏まえないと女房は放射能で岩手一関の中学生が死んだと騒いでいます。大手マスコミが発表していないアングラな情報に成りかねない真実を心に踏まえて震災に対しての原発の被害は今までの政治に問題が有り当選させたのは国民なんです。私達の責任を責務に変えて全うするなら真実を踏まえて書く事が必要ではないかと思っています。言いたい事は解ります。でも今までの日本人は教育によって自立を失ってしまって居るんです。私が死ぬまでに自立出来る世界に従うのではなく世界を引っ張る国に変われるか?変える事が責務なんです。武田教授に関してもマスコミが出演を拒否しているのか?本人が真実を訴えれば良い事なんです。最後は政治家を信じるか官僚を信じるかでしょうけど全ては金!金権主義で育てられた社会の人々に真剣に他人の事を考える事を実行出来ないから今が有るのではないでしょうか?慎重に発言をして頂きたいです。馬鹿なりの気持ちを書かせて頂きました。
(かねごん)
もじら様貴重なご意見ありがとうございます。
多くの学びを得ることができました。
投稿: もじら | 2011年10月28日 (金) 13時30分
同感です。政府は…自分達に関わりある事は本当に意地汚いまでに素早い(バイアグラとか)お金も落とさない子供は彼らに一番遠い存在でしょう。年配には影響が~と報じたのは失敗だったと思います。女性が多ければまた違ったかも知れませんが…どうぞご無理なさいませんよう。
(かねごん)
ゆとりいか様コメントを頂きありがとうございます。
子どもを守らなければならない大人が、危機感を持たない理由がいろいろあると思います。
お金や、立場、そして利己主義。
これと戦うことは時としてしんどいことですが、僕なりのスタンスで、言葉を発していきたいと思います。
賛同頂きありがとうございます。
投稿: ゆとりいか | 2011年10月28日 (金) 13時42分
こんにちは、学び舎です。
金田先生と、とよ爺先生のリンクから私のブログへもアクセスが急増し、うろたえております。
それにしても、震災後金田先生から教室にお電話をいただいたときに、「福島原発の事故はまずいよね」という話になりましたが、すでに半年以上も経過しているのに状況が一向によくならないということに苛立ちを覚えます。
自分にできることは、とにかくブログ記事を書いて発信するぐらいだと思いますので、原発事故関連の記事を今後も続けていくつもりです。
(かねごん)
小林先生ともに頑張りましょう。
僕のブログは2日間で4万アクセスというありえない数字になっています。メール、コメントは50を超えました。
ちょっと寝不足です・・・。
金田先生の「10マイクロシーベルトを超える…」の記事は衝撃的でした。貼りつけられていた一関の学校の線量が、滅茶苦茶高いことにもショックを受けました。身近なところに存在する「ホットスポット」を、責任のある公的な機関がきちんと把握し、情報を市民に出すべきだと思いますが、そういう気概のある公務員の方はいないのでしょうか。
投稿: 学び舎主人 | 2011年10月28日 (金) 13時58分
まったく同じとはいえないかもしれませんが
あなたのお話には先例がありますよ
ttp://www.marino.ne.jp/~rendaico/jissen/hansenheiwaco/genshiryokuhatudenco/kuratarironco/kuratariron2.html
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03年夏の数日間、取材のために私は初めて人形峠を訪れた。その最初の印象は、「奇妙な静寂に包まれたしじまの世界」であった。夏の強い日差しを浴びている事業所とその周辺の山間部はまるで静止画像のように静まり返り、人形峠一帯の緑の木立からは、セミ時雨はおろか、啼き声一つさえ漏れてくることはなかった。私は一瞬不気味な不安に襲われてしまった。果たして、高い標高による生息限界なのか、冷夏による天候異変のせいか。それとも、ことのほか環境の変化に敏感なセミが放射能物質に対してもつ本能的な危険予知能力なのか。さらに、そのいずれもが空似の静寂なのか、そのような疑問をいまも抱き続けている。かって、人形峠一帯は「昆虫採集のメッカ」であったという。それが何時の日からだろうか、面影はつゆほどもなかった。
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その他の汚染物質での似たような話としては
レイチェルカーソンの沈黙の春をおもいだしますね...
今回は沈黙の夏でしょうか
(かねごん)
とおりすがり様コメントを頂きありがとうございます。
いつも自然は正直ですよね。
農業をやっていてそれはいつも感じます。
早くいつも通りの日常が戻ることを祈念してやみません。
投稿: とおりすがり | 2011年10月28日 (金) 14時02分
ブログを拝見し、少しでも応援できたらと思い、コメントいたします。
かつて、「チャイナ・シンドローム」という映画があり、そこでは電力会社が真相を話そうとする社員を警察に殺させたりするのですが、それでもマスコミは正義でした。
今回の事故では、我々はマスコミという正義の最後の砦を失ったと感じます。
大手マスコミが報じていないのに、という意見がありますが、大手マスコミが信じられないのが現在であり、雑誌等、マイナーな媒体ががんばっているのが救いです。
ブログもジャーナリズムの一部です。がんばってください。
(かねごん)
じゅん様コメントを頂きありがとうございます。
励ましの言葉で元気になって来ました。頑張りますよ!
投稿: じゅん | 2011年10月28日 (金) 15時26分
始めまして、私は団塊の世代です。そこで友人、知人もほとんどが50,60代となります。事故後友人、知人が口にした言葉は「私たちとっては20,30年先の話し、
でも若い人は可哀想よね~」ほとんどの人が同じ意味の言葉を発しました、
そんな言葉を聞くたびに「あんたらには子供、孫がいないのか~」
前から感じてはいましたが、人間とは悲しくなるぐらい利己的な生き物なのですね
(かねごん)
vaeko様コメントを頂きありがとうございます。
僕は青二才の20代の頃、団塊の世代の皆様には大変お世話になりました。多くの学びを頂いたと思っています。
今後ともよろしくお願い致します。
投稿: yaeko | 2011年10月28日 (金) 18時44分
かねごんさん!負けないで!
ブログ、続けてください。真実を発信し続けてください。子供たちを救わなくては!それは私たち大人の責務だと思います。小野先生にアクセスを!http://onodekita.sblo.jp/archives/20111027-1.html
(かねごん)
JN1127様応援のメッセージありがとうございます。
投稿: JN1127 From NAGOYA | 2011年10月28日 (金) 20時35分
はじめまして
こちらの内容をmixiの日記に載せても宜しいでしょうか?
私は震災の時はさいたまにいましたが、引っ越す予定になっていたので、3週間後に山口へ引っ越しました。
西の人たちは、人ごとのように毎日暮らしています。
私はツイッターで拾った放射能などの情報をmixiでも日々呟いていますが、きっと変人や病人に近い目で見ている人もいると思います。引かれてるのがわかります。
でも私は、自分の直感を信じ、このまま進もうと思っています。
みんなどうして平気でいられるのか、私が理解するのは難しくて、自分がおかしいのか?とさえ感じます。
でも、自分だけは自分を信じてあげなくちゃ、と言い聞かせ、これからも情報発信していきます☆
(かねごん)
aki様コメントを頂きありがとうございます。もうすでにこのブログは世界に拡散してしまったようですが、どうぞご自由に転載下さい。
この地球の未来は子どもたちにかかっています。守らなければなりません。
投稿: aki | 2011年10月28日 (金) 21時20分
記事おつかれさまです
中傷など多々あるとおもいますが
がんばってください
地球規模の大災害ですし
いつまでも諸外国が黙ってるとも
思えません・・・
(かねごん)
たま様コメントをありがとうございます。
日本人が日本人たる根性を見せるのにも、限界があると思いますが、やはりそれでも、なんとかしなければならないと思います。ひたすらに・・・・
投稿: たま | 2011年10月28日 (金) 22時15分
当方関東に住まう者です。
放射能との因果関係は判りませんが、こちらの少し前の
記事に有った今年は無花果が長々と豊作であるという
言にハッとなりました。我が家は庭ではないのですが、
小振りな無花果や柿の樹を、母が世話しており同じ様に
今年はおかしな程実りが有ったのです。自分は何となく
それらを口にする気が起きず、母の手前少し口にした
だけだったのですが……。見えない異常…それを形に
して見せられている。そんな気がしました。
少し前には、近しい人と放射能にもガスの様に臭いを
付ければよかったのにという話をしたりもしました。
そうしたら皆臭くて直ぐに避難したろう、とも。
母は70代で、やはり影響を気にせず安い物を買って来て
構わず食べています。自分が幾ら何を言っても聞く耳は
持たず騒いでいるのは貴方だけと言うばかりです。米は
一緒に買いに行きようやく少しだけ大丈夫かなと思える
地域の物を、選んで貰えたのですが…。
こちらのブログは度々読ませて頂いています。続けて
書き続けるには相当の気力を要する内容ばかりかと
存じます。頑張らないで下さいとは言えない状況ですが
せめて頑張り過ぎないで下さい。どうか御自愛下さい。
お疲れの所を、長文失礼致しました。
お返事は結構ですからその分お心とお体を休める時間に
当てて頂けましたならば幸いです。
(かねごん)
にーやー様コメントを頂きありがとうございます。僕の体調まで気遣って頂き恐縮です。
岩手でも今年は、なぜかいちじくが豊作です。
調べれば何か分かるかも知れませんね。
自然を観察することは大切な気がします。僕らにいろんな情報を提供している気がします。
投稿: にーやー | 2011年10月28日 (金) 23時29分
ご指摘の人間が利己的であるということは、今回の問題を考える出発点だと認識しています。
消費者は自分が安全なものを食べたい、生産者は自分が作ったものを売りたいという、それ自体は悪いことではないけれどその事実に目をつむるとなかなか解決するのは難しい。
私は消費者が顧客である以上何を食べるかは自由であり、それによって日本の農業が打撃を受けて高い輸入品を食べなければならなくなっても自らの選択の結果だと覚悟しています。
しかし一部の農業関係者のブログを拝見すると「なぜ共通の敵放射能と戦わないんだ」「ゼロリスク信者には何を言っても無駄」などと消費者を恫喝したり、自主避難者を嘲笑する論調があります。
放射能による汚染自体について生産者には責任はありませんが、これは近代法の原則である「過失責任の原則」から「生産者には法的責任はない」ということに過ぎません。
しかし生産者は食物生産のプロですから、放射能汚染に自らが法的責任がなくとも「安全な食物を提供できなくなった」という事実から、それらを拒否されるのは仕方のないことです。
例えば腕のいい外科医が本人の過失なく交通事故にあい、手術中突然手が震えるような後遺症が出れば、患者は「先生、お気の毒に」とは思ってもその外科医の手術は受けない。プロとはそういうものだからです。
(かねごん)
めぐ様コメントを頂きありがとうございます。
何かを書けば、不安を煽るなと言われ、沈黙すれば何で声を発しないんだと言われ、右往左往の方々がいっぱいいます。僕もひょっとしてその一人かも知れません。
法的責任が発生する頃には、もう手遅れではダメなんですよ。そこのところを分かっていない人が多すぎます。
投稿: めぐ | 2011年10月29日 (土) 19時47分
自分は仙台市に住んでます
一関駅まで100キロです
初夏はネットでセミが鳴かないと一部騒いでましたが
遅れて鳴きました
でも、ガが殆ど飛んでなかったのが気になりました
いつもの夏なら夜のコンビニは沢山のガが舞ってるのに
蛍が飛ばなかったという下りで気になったので
(かねごん)
たきゅ様コメントを頂きありがとうございます。
自然は安全のバロメーターだと思います。
何気ない変化が、実は重大な自然の警告だったりします。
投稿: たきゅ | 2011年10月30日 (日) 23時46分
二度目のメールです。実名を公開されるのは抵抗があるのでニックネームで失礼します。私は、東京の東側に住んでおりましたが原発が爆発してから3カ月後に神戸へ子供と移住しました。夫は関東で単身中です。これまで放射能については全く考えもせず生きてきました。それが今回の事件(←事故とは思っていません。)で真剣に勉強し本質を知ることになりました。子供を守るのはその親しかないのかなと考え、国も自治体もテレビの報道も信用できなくなりました。そんな中、中部大学の武田先生の存在を知り武田先生のブログや書籍で随分助けられました。不安を煽るだの批判も多いそうですが、大丈夫という言葉ではなく、最悪の事態に基準を置いて発信して下さることに大変感謝しています。そして、最近岩手の一関の事を知り、こちらのサイトに出会いました。発言するのに大変エネルギーがいることと思いますが、私にとっては涙が出る程ありがたい発言ですし、子供の未来に少し希望が持てるような気持ちになりました。本当にありがとうございます。でも、健康には気をつけて下さいませ。
(かねごん)
riomama様コメントありがとうございます。
本当にそのとおりで、希望のある記事を書かなければと思っています。
東北は決して沈みません。必ずや子どもたちが未来を作ります!
投稿: riomama | 2011年11月 1日 (火) 12時19分
初めまして。
Twitterでこちらのブログを知りました。
全く同感です。
「40代以降は何食べても大丈夫」なんて免罪符のように使われています。思考停止の言い訳にしかなっていませんよね。
私のブログの中でこの記事を紹介させていただきました。(事後承諾、スイマセン)
http://yurohana.blog137.fc2.com/
これからも、良識を持つ一市民として声を発し続けてください。
(かねごん)
vurohana様コメントを頂きありがとうございます。
『思考停止の言い訳』まさにそうですね。
無防備な子どもたちを守る砦を壊したのはマスコミだと思っています。
投稿: yurohana | 2011年11月 1日 (火) 18時10分