1万7020ベクレルの放射性セシウム
◇児童ら清掃
常総市の市立小学校が5月にプール清掃を教員と児童で行った際にかき集めた泥土から、1キロ当たり1万7020ベクレルの放射性セシウムが検出されたことが分かった。環境省が放射性物質汚染がれきについて定めた埋め立て許容基準の2倍に当たり、この学校は泥土を隔離。これを受けて市教育委員会が4日、全小中学校のプール泥土の残存状況を調査したところ、同校の他に4小学校が敷地内に泥土を置いていることが明らかになった。【安味伸一】
同校PTA関係者が敷地にあった泥土を6月11日にバケツ1杯分採取し、うち3キロの試料を専門検査会社に送付。同29日に届いた検査結果によると、セシウム134が7700ベクレル、セシウム137が9320ベクレルだった。
環境省が先月公表した汚染がれき処理基準では、8000ベクレル以下については埋め立て処理を認めるが、これを超すと放射線遮へい措置が必要となる。文部科学省はプールなどの泥土もこれに準じるとしている。
同校の教頭は「愛校作業として5、6年生が掃除に携わった」と話しており、放射性物質汚染の認識はなかったという。市教委は5月25日、プール清掃に際し児童生徒の健康に配慮するよう各校長に指示したが、既に同校を含む4小中学校で児童生徒が清掃に参加していた。
市教委は同校のプール泥土を産業廃棄物として業者に処理を委託することを決定。他の4校の泥土については5日に放射線量を測り、校庭よりも高い数値が出た場合は産廃として処理する方針。坂巻幸一教育部長は「プール清掃は学校の指導の一環だが、配慮が足りなかったかもしれない」と述べた。(毎日新聞)
1万7020ベクレルの放射性セシウムのプールを掃除させた学校の判断。あれほどプールが危険だと言われていたにもかかわらず、配慮をしなかった事実は、多くの学校の現状を象徴している。
子ども守るべき立場の人間が子どもを守らずして、誰が守ればいいのだろう。息子の通う高校に『放射能が心配です。プールは大丈夫でしょうか』という1枚のメモを体育の先生に渡したところ、プールの使用を延期し、安全を確認したうえでのプール使用を実施して頂いた。学校の配慮に感謝している。
岩手県奥州市では学校の校庭のみではなく、雨の影響の大きい箇所の放射線量を測定している。公表されている奥州市のHPによると、衣川中学校の体育館軒下の放射能数値が2.41マイクロシーベルト、前沢保育所の園舎軒下が1.79マイクロシーベルトという非常に高い放射能数値になっているが、下記のような文章を補足している。
対策
・測定値が比較的高かった学校や保育園などでは、念のため測定値が高かった場所に子どもをなるべく近づけさせないような措置を講じます。
・学校や保育園等では、外で活動した後には衣服の埃を掃ったり、うがいや手洗いを励行するよう指導します。
・今回測定した以外の市内の全小中学校、幼稚園、保育園の測定を近日中に実施します。
・放射能に対する正しい知識などについて市広報、市ホームページ等を通じて啓発して参りますので、冷静なご対応をお願いいたします。
学校の校長先生は僕と同じ50代の先生方であるはずだ。躊躇せず子どもたちの安全を守ってほしい。こんな事は勘ぐりたくないが、『もう1年半勤め上げれば、もう半年勤め上げれば定年だ。ここは文科省や教育委員会の裁量に任せ波風を立てず、無事定年を迎えよう』などと考えているなんてことはないだろうか。
少なくとも校長職に就く力量があるのだから、チェルノブイリ事故の放射能がどのような影響を過去にもたらしたか、その概要は認めたくなくとも、理解は出来る筈である。1マイクロシーベルトという値がなぜ安全基準のボーダーとして設けられたのか。セシウムという放射線が子どもや幼児にどのような健康被害を与えるのか、理解出来るはずである。
国の安全基準が・・・という言葉を本心で語っている、もしくは考えている校長がいるならば、子どもたちのためにも即刻辞表を出し辞めるべきである。学校のトップにいる資格はない。
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