僕は彼らを信じている
宮城県丸森町で通常の5倍の放射能が検出された。先日は岩手県の北部久慈市で高濃度のセシウムが牧草地で検出された。
県内の学校でも独自に放射能の測定が始まっている。驚くべき値が出たところもある。不思議なことにメデイアにその情報が上がって来ない。まさか太平洋戦争の時のように報道管制をひいたわけじゃないだろうが、きな臭い匂いがする。
東北地区の学校は、福島原発の放射能が収束するまで無期限の休講にすべきだなどという意見も出ている。
これはあくまでも仮定だが、福島原発から100キロ圏内が避難対象になったなら、100万人を超える人間が避難しなければならなくなる。何処へ行けと言うのだろう。
先月まで風評被害などと言っていたのが、風評どころか、宮城も岩手も危険地帯になってきている。岩手は田植えの季節を迎えているが、作ったところで果たしてお米は売れるのだろうか。
放射能汚染による被害補償が東北全域に広がったなら、日本の経済どころか、日本国家の財政が破綻する。社会科の教科書に原子力発電所は安全ですなどと記載する、国家の愚かさが招いた人災ならぬ国災である。
しかし光もある。子どもたちが元気だ。悲観的な大人をよそに、バイタリティーに溢れている。僕の塾の中学生がこんなことを言っていた。
「放射能が通常の5倍って言うけど、今すぐ死ぬとかという事じゃないんでしょう。10年後、20年後に癌になる恐れがあるというなら、癌を克服する薬なり治療法を僕らの世代が発見するなり作るなりすればいいじゃない」
実は今日、僕の塾に来ている3年生が学校の活動の一環で陸前高田の被災地を見てきた。顔つきが変わっていた。そして上記の様な言葉を聞くことが出来た。新しい気運と人間としての誇りがみなぎっているように僕は感じた。
大丈夫!きっと若い命達が、日本の負の価値観を変換してくれる。CMじゃないが、僕は彼らを信じている。
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子どもたちは逞しいことを言いますね。
威勢がいい子どもたちの様子を見るのは何よりのエネルギーになりますね。
(かねごん)
terakoya先生コメントを頂きありがとうございます。
まさにその通りで、子どもたちは大人の心配をよそに外で元気に走りまわっています。
逆境の風が東北に吹き荒れていますが、やまない嵐はありません。ここからが本当の東北魂の見せどころです。
投稿: terakoya | 2011年5月19日 (木) 03時36分