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2011年5月 5日 (木)

子どもたちの希望

戦後の日本教育が成熟期を迎えたのは、1970年代に高度経済成長を成し遂げ、日本のGNPが世界第2位に躍り出た頃だったように思う。

高校を出て大学に入れば、将来に安定した未来が待っているのだという幻想を抱くことが出来た時代、その幻想があったが故に、教師もその幻想に乗っかる事が出来、勉強することの意義を鼓舞することが出来た時代だった。

今は残念ながら、教師も親もそして企業人も、若者たちに自分の本音を言えない時代になってしまった。成績が良い生徒、イコール暗記力が優れている生徒という図式で見て、学校の成績が良い生徒が本当に優れているのかというと、実はそうじゃないのではないかという声が聞こえてくる。

暗記力が優れていて、作文がうまい生徒が、間違いなく高学歴の階段を登っていく時代だ。逆の見方をすれば、暗記力が劣っていて作文力のない生徒は、学校組織の中では迫害されてしまう。つまり出来の悪い生徒とみなされる。

暗記力があり、作文が上手で、スポーツ万能、リーダーシップがあり、人望が厚い生徒、これが究極の理想だろうが、僕は30年近い塾教師生活の中で、そんな生徒に出会ったのは一人いたかどうかである。

人は身体や心の中に何か必ず悩みを持ち、傷を負っているものだ。そしてそれを癒すかのように、人は勉強し、スポーツをし、そして愛を育んで行く。

1980年代、イジメや暴力が学校内に蔓延していく。一見世の中が成熟し、豊かになったかのように思えた日本社会だったが、幸福という本質を掌握出来ない大人たちのジレンマが、子どもたちに伝播して行った。時を同じくして、離婚や自殺率がどんどん高い国になっていった。

政治家も教師も非難の対象にこそなれ、尊敬される人物像としての存在ではなくなっていった。

バブルが始まり、日本人の誰もが中流の意識をみ身にまとい始めた。労することなくお金を手に入れる術を学んでしまった日本人たちは、努力や忍耐を過去の遺物として捉え、老人や弱者のへのいたわりを忘れた身勝手な国民になっていく。

この時代日本には多くの老人ホームとそして大学が乱立して行く。これは一見なんの脈絡もない現象に思われるが、老人たちもそして若者たちも狭い社会に隔離され、世代間の哲学やイデオロギーが伝わらなくなって行くのである。

その結果何が生まれたか。経済格差以前に、感性や感情を育む情感力とでも言える人間格差が生まれた。それを象徴するのが、オーム真理教によるサリン事件だった。

至る所に『頑張ろう東北』『頑張ろう岩手』という文字が翻っている。この時代を乗り越え頑張った子どもたちが、やがて大人になり、他人と感情が共有できる、本当の意味で成熟した文化社会を築いていってくれるだろうと、僕は確信している。

*震災にあい、一関に仮住まいをされる方々で、小学生や中学生のお子様がいっらしゃるご家族の皆様にお願いがございます。大験セミナーでは、被災された子どもたちのために、無料の日曜教室を隔週で行います。僕の塾がやれることはこんなことしかありませんが、落ち着きましたら当塾まで連絡頂ければ幸いです。

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コメント

ご結婚25周年、おねでとうございます。本日のこちらの記事でご祝詞を述べさせていただきます。
25年前の今日、僕はK家・D家の皆さんとともにかねごん先生の結婚式に出席してたんですね。行きか帰りに松島に寄った記憶があります。
爾来25年、かつては「遠い親戚」だったのが、今はブログつながりでかねごん先生は親しい友の一人になっています。25周年の今日、いささかの感慨も。
この記事もそうですが、これからも塾屋の心意気に富んだ鋭いブログ記事の数々、愛読させていただきます。よろしくお願いいたします。ときどきかねごん先生のネタをパクったり文章を真似たりしていますが^^ご寛恕を。

(かねごん)
奥村先生、ご祝辞を頂きありがとうございます。
四半世紀は長いようであっと言う間でした。
この25年で、時代は随分変った気がするのですが、全く進歩していない自分をかんがみると愕然とする今日この頃です。
奥村先生のように、枯野を花畑にするようなバイタリティーが僕にも必要な気がします。
今後ともご指導ご鞭撻よろしくお願い致します。

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