僕の町一関
道路の雪がなくなった。ふと気まぐれに僕は軽トラックで丘陵地帯の山道を走ってみることがある。日頃眺めている町の風景が、見る場所が違うとこんなにも様子が違うものかと、驚かされることがしばしばだ。
葉を付けていない木々のおかげで山からの眺望はとてもいい。岩手の田舎町もなかなか捨てたものではない。
田村藩の城下町一関は、まさに仙台平野と北上盆地の境界に位置する古くからの文化の交流地である。羽奥山脈の雄大な風景を仰ぎ見る日常性が、精神にも影響を及ぼしているのだろか、杉田玄白に師事した大槻玄沢をはじめ、多くの偉人を輩出してきた土地柄でもある。
伊達藩と南部藩の狭間で彩られてきた特有の人間性は、今も健在で、多くを語らず、粘り強く、そして涙もろい人情人が多い。
古代から中央政権との軋轢を耐え忍んできた歴史の残像であり、厳しい自然と戦ってきた祖先の血脈であるのかも知れない。今夜はそんな一関を代表する風景を紹介したい。
僕の塾から直線で80メートル。日本を代表するジャズ喫茶ベィーシーである。ジャズ好きにはたまらないスポットである。
磐井川の桜並木である。この近くに、僕が足げく通う蕎麦屋さんの直利庵がある。1週間食べないと禁断症状がでる蕎麦である。
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