暴力に愛は存在しない
法政大学中学高等学校(東京都三鷹市、牛田守彦校長)の教諭2人が今月中旬、北海道の修学旅行中に宿泊先のホテルで、参加者の高校2年の男子生徒を軟禁して暴行し、うち2人に大けがを負わせていたことが26日、分かった。2人は警察に被害届を提出した。
牛田校長は同日、同校で記者会見し、「生徒を傷つけ大変申し訳ない。再発防止に取り組みたい」と謝罪した。同校は暴行を加えた2教諭を含む引率者4人を自宅謹慎とした。懲戒処分も検討しているという。
同校によると、けがを負わせたのは28歳と36歳の男性教諭。北海道の修学旅行は14~18日で、高校2年の男子生徒107人が参加した。
2教諭は16日夜から18日にかけ、宿泊先のホテル食堂で、同校で禁止している携帯ゲーム機やスノーボードを持ってきたといった理由で、9人の生徒を正座させたという。9人は期間中、外出できなかった。教諭は没収したゲーム機を折るなどして壊したという。
さらに殴るけるの暴行をし、没収したマージャン牌を入れたみそ汁を飲ませたり、自分の髪を強制的に刈らせたりした。夜から朝まで半日間眠れず、断続的に暴行を受けた生徒もいた。
うち2人の生徒は頭やひざなどに2~3週間のけがを負い、登校できない状態が続いている。暴行を見たため、不眠や食事ができないと訴える生徒もいる。
1月26日21時46分配信 時事通信
修学旅行の楽しいはずの思い出が、教師にとっても生徒達にとっても非常に後味の悪いものになってしまった事件である。
指導ではなく単なる暴力行為と化してしまったその背景には何があったのだろうか。修学旅行における生徒の単なる悪ふざけに対してならば、教師のとった態度は決して許されるべきものではない。
推測でものを言ってはいけないのだろうけれど、今までの蓄積された事情があったのだろうか。それにしても子どもを預けている親御さんにしてみれば、たまったものではない。暴力はいけない。恫喝やきつい激高でさえも情緒不安になる子供たちが多くいる。ましてや軍隊のような指導や暴行は絶対やってはいけない。
今の子どもは根性がないから気合を入れてやるという教師がいることは事実だ。僕も高校生達とは30年近く指導を通じ付き合ってきたが、確かに反抗的な生徒はいる。しかしそれは一過性のもので、子供たちの内面や現行の不安やストレスを理解してあげれば、必ず生徒達は僕ら教師を理解してくれるものだ。
教師対生徒と言う図式で構えるのではなく、一個人の人間として対等に向きあってみてはどうだろうか。
僕は生意気なのが高校生だと思っている。自己顕示欲と性欲とそして大人社会への遺恨の塊のような存在だ。そして僕もかつてはそうだった気がする。
殴られた生徒ももちろん気の毒であるが、殴った教師も気の毒である。お互いに想像力が足りなかっただろうし、お互いの信頼が築けていなかったことが痛恨の失態だったように思う。
暴力に愛は存在しない。そのことを先生と呼ばれる人間は心に銘じるべきである。
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