別れそして出会い
2010年も早いものであっと言う間に1週間が過ぎ去った。正月休みも終わり、ほとんどの方が日常の生活に戻ったことだろうと思う。
今年頂いた年賀状を前にして、僕はさまざまな感慨に耽っていた。年を追うごとに毎年頂く年賀状の枚数が増えていく。年を重ねていけば、おのずと出会う人も増え、縁を持つ方々も増えて行く。賀状のやり取りも必然的に増えて行くわけだけれども、それとは裏腹に、何十年も年賀で近況を報告しあっていた方が突然いなくなる悲しみは言葉に言い表せられない。
過去の年賀状のファイルを眺めながら、そんな彼らとの遠い日の出会いを思い出しては、天国に召されて行った方々の笑顔や言葉をかみしめる僕である。
歌の文句ではないけれど、人は出会いと別れを繰り返す。さざ波のように引いていく人生の別れ。その波は決して二度と戻ってくることはない。
新年早々別れの話でもないだろうと思われるかも知れないけれど、これから僕ら塾教師は多くの別れを経験する。中学校や高校のような卒業式は塾にはない。一人一人との最後の授業がそれぞれの別れになる。今年もそんな季節が近づいてきた。
教育の大切な目的の一つに、子供たちの自立心を育てるという大きな使命がある。生きていくための糧をどうやって得ることができるのかを、教えることが教育の原点でもある。
言葉、感性、そして夢や希望。塾生との別れの時、もう彼らは大丈夫だと思う反面、不安が脳裏をかすめる生徒がいることも事実だ。人生の成功の是非は、テストの順位や偏差値ではかれるものではない。だから生きることはわくわく感があり、不安でもあるのだ。
幸多かれと願う子どもたちの未来。その未来に輝きをもたらすために、若者たちは多くの別れと出会いを繰り返して行くのかも知れない。
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