僕らの時代を取り戻さなければならない
自分の職業を客観的に見ると、正直いろんな感慨にふけることがある。生まれて初めて先生と呼ばれたのは、19歳の時に家庭教師のバイトを始めた時だ。あれから30年の年月が過ぎた。ボブ・ディランの歌じゃないけれど、時代は変わった。
日本という国家が世界をリードする時代は終わった。太平洋戦争から蘇った奇跡の国JAPANは、豊かさを享受しそして沈静化し迷走を始めた。その原因は様々だろうけれど、僕は日本という国が、良くも悪くも大国アメリカに追従しすぎてきたことが一端にあるのではないかと思っている。
自由という空気感が教育の現場にもたらせられた結果、戦後の我が国の教育は自由と放任を取り違え、民主主義の平等主義や多数決主義のなかで、大事な声を聞き逃して気がしてならない。かつて僕は多数決は嫌いだという記事を書いたことがある。数の論理ほど弱者をないがしろにするモノはないと思っている。
流行やファッションが服装や言葉に留まっているうちはいいのだけれど、教育や思想に軽々しく便乗させてはいけない。時代が変わっても変わってはいけないものがある。
この歌の中でディランは、第3次世界大戦に夢の中で行ったと歌っている。日本は戦後60年間戦争こそ回避してきたが、真の幸福を歩んできたかどうかは疑問である。第二次世界大戦で亡くなった方々の数に、戦後の自殺者の数が迫っている。僕らの時代を取り戻さなければならない。
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