小学生の心情
一関一高附属中学校が開校し、中学校受験が一関市でも始まった。私の塾でも小学生の在籍人数が前年度の4倍ぐらいになっている。経営的には素直に喜ばしいことなのではあるが、指導にあたっていると考えさせられることは多い。
スポ少やピアノなどの習い事と重複して受験勉強をしている児童が多いゆえ、子ども達の大変さもひとしおである。思わずこっくりこっくりとまぶたが重くなってしまう児童もいれば、疲れた日にいやいや自動車で連れて来られ、憮然としてエンピツを動かす子もいる。
今週の小6の勉強内容はこんな感じである。
分数の計算に入ったので、算数は通分や約分の演習に入った。出来る子には、帯分数を仮分数に変換し引き算をさせるプリントに進んだ。
社会は弥生時代の米作りが終わり、古墳時代に突入した。九州の吉野ヶ里遺跡や静岡の登呂遺跡など、各時代を代表する遺跡の場所確認や、時代を象徴する出土品の復習などをさせた。
理科は空気の成分に入った。酸素が80パーセント、酸素が20パーセント等の解説を終え、オキシドールや過酸化水素水を使う実験演習に入った。
また国語は入試に向けて、グラフや統計を読んで内容分析をする短文問題に入っている。その他に入試に必要な5年次の各教科の復習や漢字演習が加わる。
どうだろうか。小学校の授業を終え、スポ少をして6時過ぎに塾に来る小学生が、上記の内容をぎっしり90分勉強して帰るのである。教える我々も大変だが、学ぶ子供たちはもっと大変である。これが来年の1月まで続くのである。そしてこれが受験勉強なのだ。
先週ミニバスをやっている小6のYちゃんに、「今日は5分ほど早いけどこれでおしまい」と言った瞬間、本当にうれしそうな笑顔をした。その顔には、ようやく塾の勉強から開放される安堵感と、ようやくおうちに帰れるうれしさがにじみ出ていた。
小学生のお子さんをお持ちのお父さんお母さん方、これが受験勉強をしている小学生の心情です。
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