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2009年3月 7日 (土)

小春おばさんはどこへ行ったのだろう

井上陽水を初めて聞いたときのせつなさというのか、アンニュイというのか、自分の感情をうまく処理しきれない中学生だった私は、ラジオから流れてくる陽水の歌の世界に衝撃を覚えつつ、何とか大人の情念を紐解こうと背伸びをし、必死だった気がする。

この陽水の音楽との出会いは、後に高校生になって宮沢賢治の『永訣の朝』の詩と出会ったときの衝撃と同じくらい自分の心の根底を揺さぶられた。『小春おばさん』や『人生が二度あれば』などの陽水の作り出す世界感に脳天杭打ちをくらった感じだった。

井上陽水と出会ってから、私の周りの風景が変わった。大学生の時にキースギャレットのケルンコンサートのライブ盤をはじめて聞いたときもそうだったが、記憶の奥底にある異質なスイッチが作動し、抽象画のような鮮烈な映像が私の目の前を駆け抜けて行った。

中学生だった私にとって、陽水のアコースティックなサウンドはあこがれであり、音楽のバイブルだった。井上陽水の代表作であるLPアルバム『氷の世界』は、私を音楽という幻想の世界にのめり込ませるには、十分過ぎるほど濃密で、そして刺激的だった。

中学校時代私が探しあぐねた小春おばさんは、いったいどこへ行ってしまったのだろうか。

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