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2009年1月14日 (水)

学ばせて欲しい

昨年の暮れに塾内で小6から中3生全員に、地理の実力テストを行なった。47都道府県名全部と、世界の国名50ヶ国からの出題内容だった。

日本の社会科教育の縮図が我が塾に於いても垣間見られた。現在中学校の地理に於いて、世界地理の比重は非常に小さい。アメリカ、中国、マレーシア、フランス、市内の公立中学校で詳しく学ぶ外国はこんなもんである。

今の中学生は予告なしの抜き打ちテストをやれば、イギリスもドイツもエジプトもどこにあるのか分からない。従って戦国時代を学んでいて、スペインが出てきても、ポルトガルが出てきても、オランダが出てきても、国名は暗記するかも知れないがどこにあるのか分からない。

我が塾生の名誉のために断っておくが、毎年優秀な生徒がたくさんいる。しかし、それでもイギリスとアメリカの区別がついていない生徒が毎年存在し、理科や数学で学年トップクラスの子が、アメリカの首都をニューヨークやサンフランシスコなどと答えるのである。

進学校では理科数学に力を注ぎ、社会科をないがしろにする傾向があるが、世の中の状況把握と言う意味でも、社会の地理統計は大切な学問だと私は考えている。どのような工業資源がどんな国からどのくらいの割合で日本にやってきているのか、地球の資源の埋蔵量や年間の産出量はどうなっているのか、今の子ども達にグローバルな視野を持たせる意味でも大事な勉強である。

イラクがどこにあるのか答えられた中学生は残念ながら1名しかいなかった。きっと今治安が一番悪化し、ガザ地区へ空爆しているイスラエルがどこにあるのかも、中学生は知らないだろう。

入試に出ないことは覚えなくて良い、知らなくて良いということではないはずだ。因数分解も関係代名詞ももちろん大切だが、世界をもう少し学んで欲しい。・・学ばせて欲しい。

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