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2009年1月21日 (水)

卒塾生の思いやり

私の営む塾は東北の片田舎の小さな小さな塾である。おかげさまで今年開校20年目を迎えるが、分室があるわけでもなく、20年間県立一関一高の前にひっそりと佇んできた。

詳細に数を確認したわけではないけれど、500名~600名の中学生高校生が巣立って行った。

何気なく入ったお店などで、「先生お久しぶりです」と声をかけられることがある。男性諸君ならほぼ100%間違いがなく、塾生だった頃の光景がよみがえってくるのだが、女性の方は難しい。化粧や服装などで雰囲気が変わってしまっていて、申し訳ないのだが塾生だった頃の姿が浮かんでこない時がある。

「先生私のこと覚えていますか」などと聞かれるものだから、思わず胸のネームプレートをさりげなく盗み見て、「お~○○さん!今ここで働いているのか、元気そうで何よりだ」などと冷や汗もののかねごんである。

高校生まで教えた女子生徒はさすがにそんなことはないが、中学生の時に卒塾して行った女子生徒は時に大変身していて、脳のシナプスがさまよい、ついにはギブアップしてしまうことが時にある。

「先生ぜんぜん変わりませんね」、10年ぶり以上に出会う卒塾生に言われるお決まりのフレーズである。しかしそんなはずはない。髪はだいぶ薄くなり、ヘアースタイルはフランシスコ・ザビエルを彷彿とさせるものになってしまったし、若い頃赤茶色だったひげは、半分以上が白くなってしまった。

卒塾生達のさりげない思いやりに感謝するかねごんである。

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