一生懸命働くということ
年の瀬になると、今年天に召された方々の追悼記事の特集が載るが、今年も眺めて見ると、世の中に貢献をし、すばらしい才能を放った多くの方々が他界された。
医療や生活改善に伴い、日本人の平均寿命は戦後飛躍的に延びた。70歳を超え、80歳になり、近隣を見渡せば90歳のお年寄りが珍しくなくなった。私なども日本人の平均寿命を考えると後30年近く生きることになるのだが、残念ながら昭和30年代生まれは、それほど長生きが出来ないような気がする。
肉体的、精神的疲労もさることながら、今のご老人が生きてきた働き盛りの時代と比べると、ストレスの質が違うような気がする。かつては貧困からの脱却が大きな希望だった。とにかく働くことでそれぞれの夢に間違いなく近づくことが出来た時代だ。仕事があることがありがたいことだった。仕事に対して感謝があった時代だったように思う。
我々の世代はどうだろうか。生活を維持することに奔走し、自分の労働の見返りが少なければ、会社や世の中のせいにし、働くことに感謝が湧かない、そんな日々じゃないだろうか。食べ物にしても、インスタントや添加物の嵐を潜り抜けてきた世代である。そんな我々が将来今の平均寿命をキープできるとは思わない。
命というものは当たり前のことだが、しみじみ大切なものである。命の尊さに優劣はない。子ども達は見た目や学力などで人間の価値を判断しがちであるが、競争社会が生み出した弊害に、いつの時代か我々人間は終止符を打たなければならない。
『自分は愛されている人間だ』 『自分を必要としている人間がいる』 そんな思いを失わない人間が人生で頑張られる気がする。世の中に貢献し続け天寿をまっとうして行った人は、決して特別な人間ではない。我々が長生きできない世代なら、私達なりの行き方がある。
我々は戦後の世代で、貧しさとは何なのかを実体験で学んできた最後の世代である。ゆえに今、貧困という経済格差に苦しむ親世代や若者世代に、伝える義務があると考えている。なぜ人は一生懸命勉強し、一生懸命働かなければならないかを。
今年11月30日、日本発の実力派ハードロックバンドとして世界を舞台に活躍したLOUDNESSのドラマー樋口宗孝さんが肝細胞癌のため亡くなった。49歳だった。同じ世代の早すぎた死に、心からご冥福を申しあげる。
樋口さんのドラムはすごかったな~。そう言えば彼のドラムが好きだった教え子が昔いたな。今はどうしているだろうか。
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