そりゃないだろう
本日教育ブログのCMサイトを見ていて驚いたと言うか、呆れてしまった。とうとう冬期講習までもが受講料無料の塾が出てきてしまった。受験学年以外、教材費のみの冬期講習ということだが、近隣の良識ある個人塾はたまったものではない。
経営者サイドの判断であると思うが、講師サイドから反対意見が出なかったのだろうか。自分の授業に対して、受講者が一円も支払わない状況で、果たして心の通った授業が展開されるのだろうか。
これは推測でしかないのだけれど、一応私も塾の経営者サイドの人間なので言わしてもらうが、無料の冬期講習生を内部生にした先生に対して(支店の塾長や校長も含めてであるが)何がしかの報償を準備するなどして、先生方を鼓舞するのだろうけれど、朝三暮四さながらの塾経営末期状況である。
今後地域に根ざした塾の存続を考えるならば、やってはいけない戦略である。
指導の特色や、合格実績で堂々と勝負するならまだしも、「ただですよ、みんな集まれ!」的な生徒集めは、度を過ぎている。
もしそのような講座に生徒が仮に多く集まるとしたら、塾そのものが塾を崩壊させていく愚かさを地で行くようなものだ。
塾生は親が働いて稼いだ貴重なお金で、塾に通わせてもらっている。その感謝も勉強の大きな原動力なのである。そのことすらも分からない塾経営者の存在に、私は怒りを通り過ぎて、そりゃないだろう的ガッカリ感である。
弱肉強食の競争社会は私は過去のものだと思っている。共存共栄の発想無き企業は遅かれ早かれ淘汰されていく時代だ。20年近く塾という経営を通じて、ちょっと大げさかも知れないが私が学ぶことが出来た経営哲学である。
(追伸)
我が塾の冬期講習のご案内はまだ出来ていませんが、もちろん無料ではありません。あしからず。
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